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We Love FINDUS! フィンダスが好き!

フィンダス日本語版、復活コールを贈ります!


illustrated by Inu.

2003年11月14日、フィンダス作者のSven Nordqvist さん、
ストックホルムのテーマパーク ユニバッケンにて、名誉あるAstrid Lindgren賞を受賞。
賞金約57万6千円は、 何か子供たちのために、とのコメント。
Sven Nordqvist さんは、建築家、教師、広告ポスター制作、教科書作成、小説家、クリスマスポスター製作等々、業績多数。
1981年OPAL ファンタジー絵本部門にて初受賞をはじめ、芸術、小説分野にて数々の賞を受賞。
さらには詩人としても子供から大人にまで愛されています。(viiru 裕子さん情報)

フィンダスって何?

スウェーデンの作家スベン・ノルドクビストが描く絵本「フィンダス・シリーズ」。
スベン・ノルドクビストは若いころから絵を描くのが好きでしたが、応募した
美術学校に受け入れてもらえず、建築学を学び、のちに大学で教鞭をとります。
その後イラストレーションの世界に入り、児童書を専門とするアーティスト・作家として活躍しています。
遊び好きな作者が産み出した ねこのフィンダス&ペテルソンおじさんのシリーズは、世界中で愛されています。

ペテルソンさんは、もともと田園でひとり暮らし。おだやかに淡々と暮らしていました。
料理、畑仕事、大工仕事、道具の修理、ニワトリの世話など、なんでも一人でできますから。
ところが、ある日、一匹のねこがやってきたことから、生活は一変!
「フィンダス」と名づけられたそのねこは大きくなるにつれて言葉を覚え、ペテルソンさんと一緒にいろんな冒険をしていきます。
フィンダスはいたずらっこで茶目っけたっぷり。ちょっぴりさびしがりで、おじさんが大好き。
ふたりで一緒にケーキをこしらえたり、いたずらを仕掛けたりして、日々の暮らしがしだいににぎやかになっていきます。
いつしか、おじさんにはフィンダスが、フィンダスにはおじさんが唯一無二の存在となっていきます。

おじさんとフィンダスの共同生活はとっても楽しそう。
おじさんの部屋の道具類、庭の様子、多彩なキャラ、隠れキャラ(ムクラ)など、絵の隅々まで何度見ても新たな発見があります。
子供から大人まで、人それぞれに楽しめる絵本ーそれが「フィンダス」です。

世界に羽ばたく フィンダスの絵本たち


フィンダスのご本家は、スウェーデン。アニメ、ビデオ、DVD、
人形、壁紙、パズルなど関連グッズも多く、切手の絵柄、映画やミュージカルにもなっています。
フィンダス人気は本国だけにとどまりません。
隣国フィンランドでは、国鉄の子供用切符にものっているほど人気。
アメリカにも根強いファンがいて、絶版の英語版がオークションでやりとりされています。
日本語版は宝島社から93年、94年に5冊出版されました。
現在は残念ながら絶版。日本語版の再販を望む声は高まるばかりです。
スウェーデン、フィンランドなどでは、最新刊がしばしば出版されるので目が離せません。

日本語版
フィンダスのたんじょうび
品切れ
スベン・ノルドクビスト 作/すどうゆみこ 訳
宝島社・93年

フィンダスは一年に3回、誕生日のお祝いをしてもらうことになっていました。
そのほうが楽しいからです。
ペテルソンさんは、フィンダスの誕生日にバースデーケーキを焼きます。
ところが、ある誕生日、何もかもがうまくいかなくなってしまいました。
ペテルソンさんとフィンダスは頭をふりしぼって
難問をクリアして、今までで最高の誕生日を祝います。
オリジナル版は85年出版。
日本語版は絶版で入手困難。図書館で借りられると思います。



英語版
The Birthday cake NOT FOR SALE

Sven Nordqvist
スウェーデン ストックホルム Opal社・2001年

「フィンダスの誕生日」英語版。
フィンダスの本国スウェーデンのOpal社が出版したもの。
ベルギーで印刷された絵本です。
Opal社からは、スウェーデン語のオリジナル版が85年に出版され、
この英語版は2001年に出版されました。
裏表紙に「スウェーデンの景色とリアルなパーソナリティーを持った
キャラクターへの愛に満ちた絵本」みたいなことが書いてあります。
Opal社がフィンダス本の良さを世界的に広めようとして、
英語版を出したのでしょうか? 詳細不明。



日本語版
フィンダスのさかなつり
品切れ
宝島社・94年

オリジナル版は87年。
どんより薄暗い晩秋、何もしたくない気分のペテルソンさん。
フィンダスはどうにかして元気を出してもらいたくて
そばで飛んだり跳ねたり、やんちゃの限りをつくします。
しかし、ペテルソンさんの機嫌は悪くなる一方です。
ペテルソンさんは、フィンダスのねばりに負けて釣りをしに湖へ。
いつしか気分が晴れて、一緒に楽しく釣りをしていたのでした。
絶版で入手困難。図書館で借りられると思います。


ドイツ語版
Armer Pettersson(かわいそうなペテルソンさん)NOT FOR SALE

Sven Nordqvist
ドイツ ハンブルグ Oetinger社 2001年

オリジナル版は87年、スウェーデンで出版。
上の日本語版と、同じ内容です。
このドイツ語版は、amazon.co.jpの洋書で購入しました。


スウェーデン語版
Stackers Pettson(苦労人・ペテルソンさん)NOT FOR SALE

Sven Nordqvist
スウェーデン ストックホルム Opal社 98年

「フィンダスのさかなりつり」のスウェーデン語版。
Opal社からスウェーデン語が出版されたのは87年のこと。
先にご紹介した「The Birthday cake」は英語版とは異なり、
裏表紙の文字もスウェーデン語です。(写真・右)



日本語版
フィンダスのクリスマス NOT FOR SALE
スベン・ノルドクビスト 作/すどうゆみこ 訳
宝島社・93年

クリスマス・イブにペテルソンさんとフィンダスは
ツリーとまきをとりに山へ行きました。
ところが、おじさんは足をケガして何もできなくなります。
クリスマスの準備どころか家には食べ物もろくにありません。
クリスマスを楽しみにしていたフィンダスはもうがっくり。しかし…。
オリジナル版は88年、スウェーデンで出版。日本語版は絶版。図書館で借りられると思います。


フィンランド語版
Viiru ja Pesonen saavat jouluvieraita
(フィンダスとペテルソンおじさん クリスマスのお客さん)
品切れ
Sven Nordqvist
ヘルシンキ TAMMI社

オリジナルは88年、スウェーデンで出版。
上の日本語版と、内容は同じです。
フィンダスとペテルソンおじさんは、クリスマスイブの日、雪の中にツリー用の木を切りにいきます。
ところが、はしゃぎすぎたフィンダスのおかげで、おじさんは雪の上で滑って足をケガしてしまいます。
フィンダスはなんとかお手伝いをしようとしますが、かえって家中がぐちゃぐちゃに…。
クリスマスの準備どころか、家には食べ物すらありません。
クリスマスを楽しみにしていたフィンダスはガックリ。
さて、ふたりのクリスマスはどうなるでしょうか。

細部まで大変、丁寧に描き込まれています。
よく見ると、食器やら道具やら隠れキャラやら、遊び心と楽しさに満ち満ちています。
子どもはもちろん、大人でも何度見ても飽きないーーそれがフィンダスのシリーズです。


日本語版
フィンダスのキャンプ
品切れ
スベン・ノルドクビスト 作/すどうゆみこ 訳
宝島社・94年

オリジナルは、92年、スウェーデンで出版。
テントを見つけたフィンダスは、ペテルソンさんとキャンプへ行くことにします。
ところが、出かけるまでが大騒動。
ようやくテントをはったところは、美しい森と湖のそばになるはずが、
なんと、家の庭でした。
夜になるとペテルソンさんは居心地がいい家の中へ入ってしまって、
フィンダスはテントにひとりぼっち。
フィンダスがそこで見たものは…。
日本語版は絶版。図書館で借りられると思います。


ドイツ語版
Morgen,Findus,wird's was geben(明日、フィンダスに…) NOT FOR SALE

Sven Nordqvist
ドイツ ハンブルグ Oetinger社 2002年

ほかの本と違って文字が多く、読みでがたっぷり。
クリスマスのお話です。
ドイツ語なので意味がよくわかりません。
それでも、サンタクロース型のロボット、聖歌隊もどきのフィンダス、
ツリーの飾りつけなど、ペテルソンさんとフィンダスが
クリスマスを準備している楽しそうな様子は伝わってきます。
どんな話なのか、知りたいです。オリジナル版は94年出版。
このドイツ語版は、amazon.co.jpの洋書で購入しました。



ドイツ語版
Wie Findus zu Pettersson Kam(フィンダス、ペテルソンさんちへ)NOT FOR SALE

Sven Nordqvist
ドイツ ハンブルグ Oetinger社 2003年

まだ赤ちゃんねこだったフィンダスが、
ひとり暮らしのペテルソンおじさんの家にもらわれたころのお話です。
アンダーソンおばあさんが、ペテルソンさんの話し相手にとプレゼントしてくれたのです。
フィンダスがあの帽子やズボンをつけることになったいきさつも出てきます。
やんちゃで、片時もじっとしていないフィンダス。
かくれんぼをして家のすみずみを冒険しまくったあげく迷子になってしまいます…。
箱のすみで泣くばかりのフィンダスをおじさんが探し当てて…。

以下、「さむ」さんからいただきました情報です。さむさん、ありがとうございます。(2005年9月追記)

フィンダスに最初に出会ったのはドイツで、その後スウェーデンに行ったときに、
スウェーデンの作家による絵本だと知りました。まだ知り合って2年くらいです。
先日、英語版で、ペテルソンさんのところにフィンダスがやってくる一冊を入手しました。
御紹介には、迷子になって、と書かれていましたが、箱に入って泣いていた理由は、あなぐまが
やってきたために、食べられてしまうかと勘違いして、箱から出られなくなって、泣いているのです。
おじさんに来て欲しいと言うフィンダスの言葉を聞いて、ムクラが一計を案じ、
(ムクラのことばは、ペテルソンさんには通じないので)おじさんのズボンや靴下を点々と置いて、
それを辿らせることで、おじさんをフィンダスのもとに導きます。
おまけに、おじさんは、すっかり恐がって、もう冒険はしない、と言うフィンダスに対して、
あなぐまは恐くないこと、あの庭のあたりのほら穴や隠れるところは知っておいたほうが、
きつねなんかが来たときに逃げられるからよいことを教えて、しばらくここに座って見ていてあげるから、
探検してみてごらんと言います。そのあたりが、子どもたちの冒険したい気持ちと、
大人を基地(海ねこ注・心のよりどころ?)にしたい気持ちの両方を大切にしていて、とても素敵、と私は思いました。
ひょっとしたら、簡単に御紹介されていただけで、御存知だったかもしれないけれど、
絵から推測されたと書かれていたので、老婆心ながら、お知らせした次第です。
それに、私も最初はドイツ語の絵本に出会いましたが、ドイツ語はほとんどわからないので、
もっと詳しく知りたいな、と思っておりましたので。

オリジナル版は2001年出版。amazon.co.jpの洋書で購入しました。



ドイツ語版
Das grobe Liederbuch von Pettersson und Findus
(ペテルソンおじさんとフィンダスから楽しい歌を)
NOT FOR SALE
Sven Nordqvist
ドイツ ハンブルグ Oetinger社 2001年

これは、ちょっと異色。
なんと14曲入りCDつき、譜面入り絵本です。
のどかで楽しい童謡ふうの
「フィンダスとペテルソンおじさん」から始まって
「テントにひとりフィンダス」
ニワトリらが歌う「ドレミの歌」
「バースデーの歌」「パンケーキパイ」などなど。
絵本の世界のよさそのもののイラスト満載。
歌を聴きながら絵を眺めるのもよいですね。
16,90EUR。丸善インターネットショッピングで2467円で購入しました。



フィンランド語版
フィンダスのやってみよう!−12か月、日々の楽しみ
品切れ
Sven Nordqvist
ヘルシンキ TAMMI社 2001年

他シリーズと毛色が違って、実用書っぽいノリ。ガーデニング、クラフト、
アウトドア、クッキングなど、月がわりで生活をより楽しくするアイディアを紹介。
ブルーベリーパイのレシピなどもあり、ついついマネして作ってみたくなります。

フィンランド在住のviiru裕子さんがカンタンな訳をつけてくれました。
11月の内容「はりねずみや熊はまんまるに太ってから冬眠に入ります。
渡り鳥はアフリカに旅立って、ウサギは白い毛皮に着替えます。
でも、長旅ができない小鳥たちにとって、冬はとっても厳しい!
そこでみんなで助けましょう。えさをやりましょう、箱もつくっちゃいましょう!etc 」

12月の内容。「チューリップ、ヒアシンス、イースターリリー、
みんな冬あっての美しい花。
クリスマスにヒアシンスを楽しみたかったら秋から球根を
暗い倉庫に入れて、冬がきたと勘違いさせてみよう!etc…
・・でも不思議だよね、茶色い玉が良い香りのきれいな花に変身するのは。
たまねぎの皮で染色しよう!etc…
おじさんからのプレゼントは敷き物織機 、フィンダスから鶏へのプレゼントは織った敷き物 、
あなたからのプレゼントは何?etc…」 オリジナル版は88年刊。


スウェーデン語版
Pettosons och Findus kokbok(ペテルソンおじさん&フィンダス クッキングブック)
品切れ
Sven Nordqvist
スウェーデン Opal社 2004年

フィンダス・シリーズ最新作。
イラスト満載。絵本のようなレシピ本です。
春夏秋冬ーシーズンごとに料理の作り方がのっています。
「きのこオムレツ」のレシピのページには、おなじみフィンダス絵本のニワトリいっぱいの絵…。
レシピの文字が読めたらどんなにいいだろうと思います。
まあ、わからなくても、楽しそうな雰囲気は十分! すぎるぐらい伝わってきます。


ハンブルグOetinger社のドイツ語版 表紙です。

スウェーデン・ストックホルムにあるOpal社の表紙たち。CD(-ROM?)も

Petterson and Findus ファンページ
フィンダスの魅力を教えてくれた居ぬさんが展開する「フィンダス ファンページ」です。
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