古本 海ねこ トップページへ戻る

アメリカ 50年代60年代70年代の絵本



cover品切れ 洋書絵本 英語版 SMALL-TROT(ねずみのスモール・トロット)
francoice(フランソワーズ)

NY Charles Scribner's Sons 1952年
4000円
C+ 図書館使用本 表紙クロスはじほつれ 貸出票ポケット
図書館スタンプ スタンプマジックで消しあと 扉・本文テープ補修

小さな小さなおうちで、赤ちゃんねずみが誕生しました。
彼女の名前は、スモール・トロット。
スモール・トロットは成長するにつれ、どんどんチャーミングになっていきます。
お父さんねずみは早くに亡くなり、お母さんねずみは大忙し。毎日毎日、
赤ちゃんを連れて出かけたり、料理をしたり、縫い物をしたり。とーっても疲れていたんです。
スモール・トロットはお手伝いしようとしたのですが、それより少しでも家計を助けようと張り切ります。
サーカスに入って大活躍。なんと、世界中の人気者、大スターになっていくというお話。

「まりーちゃんとひつじ」(岩波の子どもの本)でおなじみ、フランソワーズ。
どんなに英語が苦手でも読めるようなわかりやすい文章、すべて手書きのかわいらしい文字。
水彩によるシンプルなイラスト。2色のページもパステルカラーによる4色ページも、とってもかわいい。
貧乏でもメゲずに前向きにチャレンジしていてスターになってく展開は、
一歩間違えたらジメジメしてしまいそうなのに、あっけらかん。
むしろ前向きで、ほほえましい感じ。元気を分けてもらえます。
古典的絵本ですが、今見ても、どこをとっても「愛らしい」「かわいい」
「チャーミング」。主人公SMALL-TROTそのものみたいな絵本です。

アメリカの図書館で子供たちに読まれてきた本です。イタミもありますが、
しなしな柔らかくなった紙が手に優しい感じ。人の手を経てきたぬくもりを感じさせます。

ハードカバー サイズ 天地 サイズ 天地 23センチ×左右 19.6センチ

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cover品切れ 洋書絵本 英語版 READING CAN BE FUN(読書は楽しみ)
MUNRO LEAF(マンロー・リーフ)

PHILADELPHIA AND NY J.B.JIPPINCOTT COMPANY 1953年のFirst Edition
8000円 送料サービス
B− 図書館使用本? 見返し貸し出し票ポケットをはがしたあと?

赤ん坊のころから言葉を少しずつ覚えていき、文字、言葉に親しみ、やがて本に親しんでいく…。
絵柄と同様、読みやすく親しみやすい英文で綴られています。
イラストはすべて1色。ロビンソン・クルーソー、アリス、ラッシー、トムソーヤなど
物語の絵柄も登場して、本に親しむ喜びを丁寧に描いています。

マンロー・リーフ(1905年〜76年)はメリーランド生まれ。
もっともよく知られているのは“The Story of Ferdinand”(日本語版は「はなのすきなうし」)。
闘牛なのに花のにおいをかいで闘おうとしないさまが平和主義的すぎると
みなされ、ナチスドイツにおいて出版禁止となったそうです。
まるで、子どもの落書きみたいなシンプルな絵柄でユーモラスに、実はかなり深い内容を描き出す達人。
日本でも「おっとあぶない」「けんこうだいいち」「みんなの世界」などでよく知られています。

本体はグリーンのクロス装。カバーにビニカバ。裏側から紙をあてて補強されています。
丁寧に扱われてきた本のようで、本文のイタミは極少。
見返しに貸し出し票ポケットをはがしたようなあとがあるので
図書館使用本かとも思うのですが、スタンプもなく、確かなことは不明。
なんといっても出版当時のFirst Editionである点が価値あり。後年出版されたものと装丁が異なります。

ハードカバー 46ページ サイズ 天地 25.8センチ×左右 19.5センチ



cover品切れ 洋書絵本 英語版 MILLIONS AND MILLIONS AND MILLIONS!
(無数に無数に無数に…)
Louis Slobodkin(ルイス・スロボドキン)

NY THE VANGUARD PRESS 1955年
4200円
B− カバーなし 表紙角スレ 図書館使用本 見返しにスタンプ 本文余白部少裂け目(3箇所テープ補修)

無数の星、無数の車、無数の犬、無数のねこ、無数のベッド、無数の顔、
無数の帽子、無数の貝殻、無数の船に無数のボート、無数の木に無数の花々、無数の白ヤギ
…地球上に無数にあるものは数あれども…。だけど、あなたはあなただけ、私は私だけ。

いろいろ想像をふくらませておいて、地球上のさまざまな方向に思いが発展して、
そして、最後の最後には…。はっとさせられます。
いずれにしても、一通りではなく、さまざまな解釈が可能だと思います。
幼児でも読めそうなレベルの易しい英文でいながら、普遍的なことを描き出しています。

ルイス・スロボドキン(1903年-75年)は90冊以上の絵本・児童書を残しており、その多くの絵を担当しています。
エレナ(エレノア、エレナー)・エスティス(エステス)とのコンビによる「百まいのドレス」、
「モファットきょうだい物語」(Moffatsシリーズ)など。
“Many Moons”(文・ジェームズ・サーバー James Thurber)は
1944年、コールデコット賞受賞作。日本語版は「たくさんのお月さま」。
ほかにも、「りんごの木の下の宇宙船」「宇宙っ子マーチン」「宿題をしにきた宇宙船」
「カンガルーをのせた宇宙船」などなど、いずれの作品も時代をこえて広く読み継がれています。

図書館使用本ですが、最小限にスタンプが押されている程度。
ほとんど図書館で使用されていた形跡を感じさせません。
余白部の裂け目を3か所ほどテープ補修。変色などなく、もしかしたら図書補修用のテープかも。

ハードカバー サイズ 天地 26.3センチ×左右 22.7センチ

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covercover品切れ 洋書絵本 英語版  PICCO THE SAD ITALIAN PONY(ピッコ イタリアの悲しい子馬)
Louis Slobodkin(ルイス・スロボドキン)

NY THE VANGUARD PRESS 1961年
4500円
B− 裏見返しに古書店のラベル カバー一部欠(裏から紙をあて、ビニカバーで保護)

イタリアの小さな公園で、晴れた日に毎日、3頭の小さいロバがそれぞれ馬車を引いています。
そのほかに、ピッコという名前の小馬が馬車を引いていました。
子どもたちは、たいてい小さいロバの馬車に乗りたがりました。
なぜかというと、とてもゆっくり動いていくので、長い間、馬車に乗っていられるからです。
ピッコはすばやく走ってしまうので、あっという間に馬車の時間が終わってしまいます。

いつもさびしそうな顔をしたピッコ。
毎日、公園にくるアルフレッドと妹のジーナは、いつもさびしそうなピッコを見て、気になってたまりません。
どうしたら、ピッコをハッピーにさせてあげられるんだろう。
新鮮なニンジンを食べさせてみたり、翌日はリンゴを与えてみたり、
そのまた翌日はキャンディとココナッツケーキを持っていってみたり、
そのまた翌日には花をプレゼントに持っていってみたり。
おもちゃに絵本に…、次々にピッコのために用意して、なんとかしなくちゃとやってみるのですが。
さて、ふたりは、プッコをハッピーにさせてあげられるのでしょうか。

ルイス・スロボドキンがイタリアに行ったとき、子どもたちを乗せた馬車をひく小さなロバや子馬を見ます。
とても悲しそうな子馬のことが心から離れず、そこから生まれたお話とのことです。

子どもたちと動物の心の通いあい。
ひじょうに読みやすい英文に、心あたたまる絵柄。作者は心がふんわり伝わってくるような絵本。
イラストは見開きごとに4色、2色が交互に登場します。

ハードカバー サイズ 天地 25.2センチ×左右 21.2センチ

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cover品切れ 洋書絵本 英語版 ONE STEP,TWO…(1ステップ、2ステップ…)
CHARLOTTE ZOLOTOW(シャーロット・ゾロトウ)
絵・ROGER DUVOISIN(ロジャー・デュボアザン)

NY LOTHROP,LEE&SHAPERD COMPANY,INC. 1955年 58年のThird Printing
3700円
C+ 図書館使用本 見返し貸し出し票ポケットをはがしたあと 扉ラベルをはがしたあと
図書館スタンプ 背の上部と下部すりきれ傷 本文あちらこちらにめくりじわ・裂け

ある朝、お母さんと小さな娘さんが1段、2段、3段と、玄関先の階段を降りて散歩に行きます。
散歩の途中、ちょっと歩けば小さな黄色いクロッカスの花に立ち止まる少女。
またちょっと行けば茂みの中をゆく子ねこに立ち止まり、
さらに行けば真っ青な空に浮かぶ青い鳥に立ち止まり…。
青空にひるがえってダンスしているような洗濯物に喜び、ミルク配達の馬車の音に興奮し…。
好奇心いっぱいの女の子のときめきが伝わってくるようです。
水仙の花を引き抜こうとした少女に「ダメダメ。それは私たちのものじゃないわ。においをかぐだけね」というお母さん。
普通だったら見逃してしまいそうな、一軒の窓辺で育てられていたゼラニウムの花に気づく母子。

一緒にゆったりゆったり歩いて、散歩しているよう。
シャーロット・ゾロトウのハートフルな文章に、デュボアザンの計算されつくした絵柄と色合いがマッチして、
読み心地のよい1冊になっています。表紙からして、無駄がなくて、とってもステキだと思う。
アメリカの古書によくある例で、アメリカの図書館で使用されていた本です。
代々、お子さんたちが手にとってきたため痛みがありますが、
人肌にふれられた柔らかい紙の感じが私は好きです。
デュボアザンの絵本、たくさんあるので、いつか特集したいです。

ハードカバー サイズ 天地 25.2センチ×左右 21.2センチ

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covercover品切れ 洋書絵本 英語版 The Emperor and the Nightingale(ナイチンゲール)
Hans Christian Anderson(ハンス・クリスチャン・アンデルセン)Drawing and Design by Bill Sokol(ビル・ソコル)

NY PANTHEON BOOKS,INC. 1959年
3800円
B− 図書館使用本 ビニカバ スタンプがありますが、比較的きれい

数々の絵本作家が手がけてきた、おなじみ「ナイチンゲール」です。
イラストの多くは、墨絵を思わせるような、繊細にして大胆な1色。
1色であるにもかかわらず、多彩な色を想像させられるのが不思議。
最初、中盤、最後、見開きいっぱいに広がるカラーのイラストが配されています。

本体は澄んだ青空を思わせるブルーのクロス装に、ナイチンゲールの絵柄がシンプルにちょこんと。
カバーにビニカバがかけられ、裏から紙をあてて補強してあります。
大変丁寧に扱われていたものらしく、経年を考えると状態はきわめて良いと思います。

ビル・ソコルはポーランド生まれ。ニューヨークへ渡り、学び、兵役についたあと絵本を手がけます。
夫人のカミールとの共同作品も多く、広告とアートの両面で、さまざまな賞を受賞。
“A Child's Book of Dreams”はアメリカン・グラフィック・アート協会の展示会に出品され、
“Cats,Cats,Cats,Cats,Cats”はヘラルド・トリビューンのオナーブックになり、
“All Aboard”はニューヨークタイムズ選定・年間最優秀イラストレーテッド・ブックスに選ばれています。
出版当時は、夫人、7歳と5歳のお嬢さんと娘さんとニュージャー州Rutheford在住。

ハードカバー サイズ 天地 19.7センチ×左右 42.5センチ



cover品切れ 洋書絵本 英語版 The Second Witch(二ばんめの魔女)
Jack Sendak(ジャック・センダック)Pictures by Uri Shulevitz(ユリ・シュルヴィッツ)

NY HAPPER&ROW,PUBLISHERS 1965年
3800円
C+ 図書館使用本 スタンプ 裏見返しに貸出票ポケット
表紙角・はじスレ・ほころび(見返し側から丁寧に補修したあと)

アンドリュー少年は、森の中の一軒屋に住む女の子ビビアンと仲良しになります。
ビビアンは魔法で、あれこれ、いたずらをします。
そのいたずらに怒った人たちが、ビビアンの友だちであるクマを魔女と間違えて殺してしまいます。
魔法のために無実のものが死ぬと、魔女は魔力を失って、去らないといけない決まりがあって…。
小さな村にふらっとやってきた「二ばんめの魔女」とアンドリュー少年の、せつない物語。

作者は、あのモーリス・センダックの兄。
センダック兄弟は、第一次大戦前にワルシャワ郊外のユダヤ人町からアメリカに移住した仕立屋の家庭に生まれました。
ブルックリンの家で父親は夜ごと即興で物語を語り、子どもたちをワクワクドキドキさせました。
ジャックは第二次大戦中、兵役につきます。
戦後はニュージャージーの放送局と郵便局で働きながら、子どもの本を書きました。1995年没。
日本語版は「魔法使いの少年」(みすず書房)ほか。

1935年、ワルシャワ生まれで、コールデコット賞を受賞したユリ・シュルヴィッツと組んだ作品。
日本語版は「二ばんめの魔女」(中村妙子・訳 偕成社 1969年)。

イラストは1色の線画。村人たちがものすごくものすごく大勢、細かく細かく描き込まれたページなども。
余白部に描かれたカットもよい感じ。英文が多めですが、
文章そのものは読みやすそう。じっくりゆっくり読みたいものです。
年数を経ているなりのイタミはありますが、大事に補修されていて、丁寧に扱われてきた古書という印象です。

ハードカバー サイズ 天地 23.3センチ×左右 18.3センチ

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cover品切れ 洋書絵本 英語版 WILLY O'DWYER JUMPED IN THE FIRE
(ウィリー 火の中へ)
variations on a folk rhyme by BEATRICE SCHENK DE REGNIERS(ベアトリス・シェンク・ド・レーニエ)illustrated by BENI MONTRESOR(ベニ・モントレソール)

NY Atheneum  First Edition 68年
3600円
B− 図書館使用本 見返しにスタンプ、ヨゴレ、マジックあと 貸出票ポケットはがしあと

先入観抜きでどうぞ。韻(rhyme)を踏んだ押韻詩をもとに、
ベニ・モントレソールがインパクトの強い色合いで、パワフルなイラストを炸裂させています。
古い時代の英国を思わせるクラシカルな絵柄かと思うと、ウィリー少年は少女を救うため火の中へ。
火は熱くて、さあ、大変。海に飛び込んだかと思ったら、クジラの口の中へ。
今度はサバンナへ。やがては宇宙へ…!
赤一色のシンプルな絵柄の見開きでほっとするかと思うと、次の見開きはめいっぱいはじけるような絵柄・色の洪水!

ベアトリス・シェンク・ド・レーニエはScholastic Book Services'Lucky Book Clubの
編集者で、多くの絵本を手がけてきた作家。アイリーン・ハースが絵を手がけた
“A Little House Of Your Own”は1955年、ニューヨーク・タイムズ選定・
年間最優秀イラストレーテッド・ブックスに選ばれています。

ベニ・モントレソール(1926年〜2001年)は、イタリア生まれ。
ベローナのアート・アカデミーで学び、舞台・映画の美術家として美術や衣装デザインなどを担当します。
1960年、渡米。メトロポリタン・オペラなどの舞台デザイナーとして活躍するとともに、
絵本画家として子どもの本も手がけるようになります。
ベアトリス・シェンク・ド・レーニエとのコンビで“May I Bring a Friend?”で
1965年コールデコット賞を受賞(日本語版「ともだちつれてよろしいですか」
渡辺茂男・訳 童話館出版)。ほかにも多数の賞を受賞。
“On Christmas Eve”はマーガレット・ワイズブラウンの遺作に、
ベニ・モントレソールが絵をつけたもの(日本語版は「クリスマス・イブ」(矢川澄子・訳 ほるぷ出版)。
童話”The Witches of Venice"(ヴェニスの魔女たち)は、フィリップ・グラスが
音楽を担当し、子供向けのオペラ・バレエ作品にもなっています。

ハードカバー サイズ 天地 25.4センチ×左右 21.5センチ



cover品切れ NEW 洋書絵本 英語版 The Winner(勝者)Kjell Ringi(チェル・リンギィ)
HARPAER&ROW,PUBLISHERS・NEW YORK,EVANSTON,AND LONDON 69年
8000円  送料サービス
B 表紙スレ 見返しシミ

真っ白いページの中央にぽつりと刻まれた"To all neighbors"(すべての隣人たちへ)という小さな文字。
あとは、英文ひとつ出てきません。
左から来た男、右から来た男。向かい合うと、左から来た男が自分からページの外へと立ち去ります
ーーつまり、右から来た男の勝利。
次にまた左から来た男と向かい合うと、今度は右から来た男が自分からページの外へと立ち去ります。
最初はパンツ一枚の丸腰だったのに、ページをめくるたび、次第に帽子にひげ、ステッキを持っていたり。
国旗ふうにも見える旗や刀を身につけて着飾っていたり。ついには乗り物に乗っていたり。
どんどん服装が仰々しくなり、ついには恐竜をしたがえ、ページに占めるサイズが巨大化していって…。
しまいには、恐竜にどちらも食べられてしまって、勝者って何? という…。

これは、グループ間の争いを意図しているのか、はたまた地球の未来を暗示しているのか?
あるいは、ライバル意識を持っている身の回りの人とのこととも思えるし、
さまざまなふうに解釈できる、おもしろシュールな絵本。
チェル・リンギィの数少ない絵本の中でも、世界的にもっともレアーで、高い評価を受けている作品です。

Kjell Ringi(チェル・リンギィ)は、スウェーデン生まれ。
スウェーデンで若手イラストレーターとして頭角を現しますが、67年に渡米してグラフィックデザイナーとして活躍。
公式ポスター、アート本、フィルム、彫刻、絵画などで幅広く、独自の世界観を繰り広げてきました。
絵本は「Magic Stick」「The Man Who Had No Dream」「The Parade」
「The Stranger」「The Winer」「My Father and I」と僅かながら、いずれも
一度見たら忘れられない二等身ー三頭身のキャラ、独自の展開。
絵本「The Stranger」の日本語版「しらないひと」(あかね書房)が出版されていましたが、すでに絶版。

チェル・リンギィ ホームページを見ると、
どれほど幅広い方面でさまざまな作品を作り出し、
どれほど多くの美術館に作品が展示されているか垣間見ることができます。

ハードカバー サイズ 天地 20.8センチ×左右 20.7センチ

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cover品切れ 洋書絵本 英語版 THE ICE-CREAM CONE COOT AND RARE BIRDS
(アイスクリームコーン鳥 そして、珍しい鳥たち)
ARNOLD LOBEL(アーノルド・ローベル)

NY PARENT'S MAGAZINE PRESS 71年
3700円
B− 表紙・裏表紙ヨゴレ

この本に出てくるのは、みんなとっても変わっていて、珍しい鳥ばかりです。
動物園に行っても見つけられないし、自然科学の本を見ても意味なし。
公園にもペットショップのケージにもいない。
…続々、ヘンな鳥たちが登場します。
ピンクッション型の鳥、水道の蛇口みたいな鳥、ゴミバケツみたいな鳥、1ドル札の形をした鳥…奇想天外。
最後の見開きが圧巻です。
明るくエネルギッシュな絵柄ですが、おかしな鳥たちが人間のさまざまな感情、煩悩まで描いているかのよう。
諷刺とユーモアあふれ、内容にとても深みのある1冊。アーノルド・ローベルの非凡さが伝わってきます。

アーノルド・ローベル(1933年〜87年)はロサンゼルスで生まれ、NYで亡くなりました。
「ふたりはともだち」が71年コールデコット賞オナーブック、「よるのきらいなヒルディリド」
(渡辺茂男・訳)が72年コールデコット賞、「ふたりはいっしょ」が73年ニューベリー賞オナーブック、
「ローベルおじさんのどうぶつものがたり」で81年コールデコット賞、
「ABCのおかいもの」(絵はアニタ・ローベル)が82年コールデコット賞オナーブック。
日本では、芥川賞受賞の詩人・作家である三木 卓ほか、そうそうたる面々による名訳で楽しめますが、
本書は日本の子ども向けという感じではないためか日本語未訳。むしろ大人が読みたい絵本なのかも。
妻は、やはり絵本作家であるアニータ・ローベル。

ハードカバー サイズ 天地 26センチ×左右 19センチ



coverNEW 洋書絵本 英語版 The Willow Flute:A NORTH COUNTRY TALE
(ウイロー・フルート 北の国のお話)
D.William Johnson(ウイリアム・ジョンソン)

ボストン Little,Brown and Company 75年 First Edition
2300円
B カバーなし

雪深い森の一軒家で暮らすルイス。3月のある晩、ブーツ、マフラー、コート、マフラー、
ミトンに身を包み出かけたのですが、激しいブリザードであって大変な目にあいます。
どうにか転がり込んだ空き家で見つけたのは、フルート。フルートを吹くと、春がやってきて…。

厳しい冬の絵柄は、モノクロ。
フルートを吹くところから少しずつ色がついていき、春の訪れとともに、
どんどん色鮮やかな世界へと変化を遂げます。

ハードカバー サイズ 天地 22センチ×左右 19.6センチ

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