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2003年9月の日記

継続は力なり、本当ですね

最近、始めた「掲示板」の存在には、お気づきでしょうか?
なんだかすっかり、ひとりつぶやきメモと化しております。
どなたかが書き込んでくださるのを待てばいいのに、
ちょっと書きたいことがあるたび、思いつくまま「掲示板」に書き込んでおりました。
この日記を書くのは久々です。

オンライン古本屋を細々と始めて4か月ちょっと。
イージーシークなどで古本を買うと、 バンバン本を売っている個人の方が大勢いらっしゃって、
自分など本当にヒヨッコもいいところだなと思います。
そうそう、別に古物商の資格をとらなくても、自店のHPなど展開しなくても、
いまやネット上で手持ちの古本を売ることは、いくらでもできると思います。

自店のHPを作ったからといって販促につながるかというと、
ひょっとしたら「多少は」つながるかも…というぐらいしか私には言えません。
しかし、最近、検索エンジンから海ねこHPへ来てくださる方がぽつりぽつり増えてきました。
自店HPを開いているのと関係があるのかどうかわかりませんが、
本や雑誌名を検索エンジンに入れて探しているうちに当店HPへ
たどりついたという声を聞くと、“うわー、ありがとうございます!”と心底、思います。
そして、ああ、なるべく早く丁寧にお送りしよう! と張り切ってしまいます。
また、私の場合、こうして海ねこHPを開いたおかげで、
つたない日記文を読んでいただいたり、反応のメールをいただくことがありまして、
ひじょうに大きな支えになっております。
対面販売ではないので、どなたとも何のやりとりもなく、
ただ機械的に物を売るだけだったら、自動販売機と同じです。
そのうち、味気なく、つらく感じることでしょう。
そうならずに済んでいるのは、こうして自店HPを作って、
やりとりをさせていただける方がいらっしゃるおかげと思っております。

8月26日、この日記を書きました。
ああ、まただらだらとくだらない独り言みたいなことばかり書いて、
読む人はどう感じるだろう…と不安でした。
すぐさま削除したい気持ちにさえなりました。
しかし、その日のうちにすぐ、とあるメールをいただきました。
メールの主は、中古のコンサートパンフのオンラインショップの店主さん。
とても励みになる文章でした。正直、ちょっと涙が出ました。

そのまま引用するのは避けますが、
8月26日の日記を読んで、自分と似たことを考えている人がいるのだなーと感じたそうです。

その方も、一時期ヤフオクから仕入れをしていたものの、
送料、送金手数料がかかって、結局、仕入れ額が高くつくのでやめたこと。
自店のHPと並行してヤフオクへ出品もしていたら、アクセスが多く、
複数の入札があれば価格も上がって、うまみが多かった。
しかし、売り上げは上がったものの、はたと気づいたら自店HPの品揃えが貧弱になっていたこと。
自分がやりたかったのは、なによりも自分のアイディアをいかせる店作り。
短期的に売り上げを伸ばすためならヤフオクへの出品は有効。
しかし、長い目で見たら絶対にやばいと感じて、ある時点から時点HPのみの販売に切り替えたこと。
何よりもやらなくてはいけないのは、いい品物がそろっている魅力ある店作り。
お客様を大切にして、コツコツと顧客様を増やしていくこと。
継続は力なり。この仕事をしていて本当にそうだと感じている。
お互い長く続くように頑張っていきましょう。

…そんな内容でしたが、2年3年とこつこつ自分の店を続けてきた先輩の志を感じて、うたれました。
そして、共感し、おおいにうなずきました。
自分があんな駄文を書いたのに反応していただいて、それだけでも感謝の念ですのに、
私のほうが大変、強い力を与えてもらった気持ちでした。

そうこう言いつつも、こりずにヤフオクで本を買い続けて、
確かに仕入れには向かないと気づき、ようやく目も覚めてきました。
私は周囲からどれほど注意されても、本でノウハウを読んで知ったとしても、
自力で経験して自分の脳で噛み砕いて飲み込めるまで、とことんやり続けたくなります。
本当にそうなのかどうか、試しに追求してみたくなるのです。
まったくオバカな人間です。

継続は力なり、とはまことにそのとおりなのでしょうね。
オンライン古本屋をやってみて自分で体感し、
ようやく少しずつ気づくことが、次々次々と出てきます。

そのひとつは、ネット上で展開していくあやうさ、もろさ。
頭ではわかっていたつもりでも、そういう局面に実際に直面するまで、
しっかり理解できていなかったことに気づきました。
15日、携帯から自分のHPにアクセスできないことに、はたと気づきました。
これは私のミスでページ更新がきちんとできていなかったからでした。
その後は、自宅のネット環境を変えたことによって
(具体的にいえば、家人が光ファイバーケーブルに変えたがったので、
別にいいかなと思って工事してもらいました)
プロバイダ側の不具合という事態に遭遇しました。
16日のことでしたが、パソコンを開いても、メールも見れず、ネットバンクの入金確認もできず。
ご注文いただいた本が目の前に積んであり、もしかしたらすでに入金して、
本の到着をお待ちの方がいらっしゃるかもしれないのに、どうすることもできず。
便利さと不便さは表裏一体だと痛感せざるをえませんでした。
便利さに慣れきっていた自分の甘さが情けなかった…。

物事、なかなか思い通りにいかないこともあるということは、
年齢を重ねていくうちに、だんだんわかってきます。
しかし、思い通りにいかないまでも、 自分で対応策をとる道があるとしたら、
その可能性を十分に探る必要はあると思います。
ましてや、オンライン古本屋をやっているのですから。
便利なネットを活用して、全国にいらっしゃる欲しい方に欲しい古本を
お届けするという「オンライン古本屋」をやっているわけですから。
その便利さを享受する以上、たとえやることが増えたとしても、
覚えるのが大変で手間が増え、
あれこれ煩雑になったとしても、
自力でさまざまな状況に対応していけるよう努力しなくてはと感じました。
1通りしかプロバイダにつながれないようではいけない。
1通りだめになっても、別の方法でどうにかなるように。

自動車教習所に通った方ならおわかりでしょうか?
危険回避のため、ありとあらゆることが起こる可能性を考えて、対応できるように
気を配る必要があると言い聞かせられませんでしたか?
たとえば、ボールが道に飛んできたら、その後ろから子供が
飛び出してくる可能性もあるので、そのつもりで運転しないといけない。
側道に駐車している車がいたら、突然ドアがあく可能性も考えて走らないといけない。
教習所の教官らに機会あるごと、さんざん説かれました。
運動神経が悪い私は、教習所に40万円近くも払いましたが(笑うでしょ)、
あれもムダじゃなかったなーと、今でもときどき思い起こします。

しかし、アクセスできない時間があったせいなのかどうか、詳細は不明ですが、
検索エンジン・グーグルからまたたく間に振り落とされてしまいました。
自動的に巡回して、古いもの、接続できないものは自動的に削除していくのがグーグルです。
最近「オンライン古本屋」で検索すると20番台に出てきたのに、
突然、消えてしまいました。本当に手痛いです。
Yahoo! JAPANのほうも、グーグルでヒットした内容が
結構そのまま掲載されるので、そちらからも消えてしまいました。
なんてことだ。

が、経験は何もかもが、なんらかの形で力になっていくのだと信じたいと思います。
継続は力なり。
ケガを負っても、そのケア、リハビリを大事にしないといけないですね。
自分の頭と心がボケてゆく防止にもなる「オンライン古本屋」などという、
いささか強引なシメでした。
2003年9月20日 記


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