古本 海ねこ トップページへ戻る

2003年5月後半の日記

ちょっとバテぎみ。こんな日もあるかー

13日は打ち合わせ。
資料用に雑誌やムック3冊をいただいて、
それだけでも結構、重かったのです。
なのに、出版社のそばにあるブックオフに立ち寄ったが最後。
手ぶらでは出られませんでした。

棚に並んでいる本を見ていくだけでも、
新米古本屋として勉強になります。
本の並びを見るだけで、
実際に皆さんがどんな本を買って、
どんな本を売ったか、わかるのです。
どんな本が人気があるのか、
需要のある本が読み取れますし、
いったん買ったもののやはり手放す理由も
推察することができます。
出版社側がたくさん刷った本も目にとまります。
ほかのブックオフに2冊も3冊もある本が、
この支店でも目に入ります。
それらは新刊が市場にたくさん出回ったものの、
新古書店の市場では売れずにあふれているってこと。
在庫過多というわけでしょう。
どんなにいいなと思う本でも、
私が在庫として抱えたところで (すでに抱えてます)、
きっと売れないであろうと予測がつきます。
いい本だからって売れるとも限らないんですよねー。
とまあ、いろいろ考えさせられます。

勉強だけで帰ればいいのに、
「仕入れ」と自分に言い訳しつつ、
うわー、これもある、あれもある、と
ついつい買い込んでしまいました。
だって、安いんですもの。
新刊で買おうかどうしようか迷った本も、
ブックオフの値段なら気軽に買いやすいです。
気がつけば、欲しい本や雑誌が16冊。
帰りの電車はちょうどラッシュ時に重なり、
16冊(プラス資料3冊)を抱えての
満員電車は、大変ハードでした。
まわりの人にもご迷惑をおかけしました。

14日はアマゾンマーケットプレイスで
2冊買っていただいたので、発送。
そして、原稿書き。夜は、取材。

取材の帰りは、しょっちゅう落ち込みます。
もっとこう聞けばよかった、
なんでああ聞かなかったのだろうと、
あとから思うのです。
今日もそう。
うううむ、インタビューとして
いまひとつだったかも…。落ち込んでます。
あとは原稿で挽回するしかありません。

帰ってきて深夜、PC開いたら、
アマゾンマーケットプレイスで先日、
本を買ってくれた人から「評価」が入っていました。
最高の「5」でなく「4」でした。
今までは幸運にもずっと「5」ばかり。
張り合いを感じる一方、ミスは許されないなと
結構プレッシャーにも感じてました。
これで、ちょっと気楽になれると自分を慰めつつも、
「5」でなかったのは何がいけなかったのだろうと、
ちょっと沈みました。

梱包材をケチって新品を使わなかったんだっけ?
アマゾンの古い梱包材を使ったかな?
それが不愉快だったのかもしれないな。
本の状態はそう悪くなかったはずだけど、
本の値つけが高かったかな。
送料とか入れると、もしかして高く感じたかも。
もっと安くしていかないといけないかな。
????????
考えるべき材料を与えてもらったのだから、
真摯に受け止めないと。
とにかく、買い手の気持ちに立って考えないと。
そう自分に言い聞かせてます。

ま、こんな日もあるさー。
調子いい日ばかりじゃないですよね。

自分を励ますため、新刊をアマゾンに注文しました。
オンライン古本屋・北尾トロさんの新刊です。
以前は、新刊だけで月何万も買うこともありましたが、
新刊を買うのは何日かぶり。
というのは、
オンライン古本屋を始めてからというもの、
数百円が大きな価値を持つことを痛感し始めて。
だって、当店で1冊、売れると、
たとえ200円ー300円ばかりの利益であっても、
とてもうれしいのです。
そうなってくると、自分の楽しみのために、
そうそうポンポンお金を使えません…。
どうせお金を使うなら仕入れや梱包材など、
この古本屋を充実させるために使おうと思ってしまいます。
いったい、どうなっていくのでしょうねー。
私にもわかりません…。

2003年5月15日 記


へこみ気味の日々は続く…

16日はアマゾンマーケットプレイスで
ご購入いただいた本1冊を梱包および発送。
梱包用の段ボール、よくよく見たら、
なんと! 冊子小包用と思われる切込みが
入っているのに気づきました。今ごろ。
上側(天地の天)にさりげなく小さく入っていて、
ぜーんぜん気づかないままでした。
おいおい、穴あけで苦心していた
あの労力はなんだったのか?
でも、遅ればせながら気づいてよかった。
わざわざ苦心して、きたない穴をこじあけていたので、
ご購入くださった方も、あらあらと思ったことでしょう。

取材は、間違いなく嫌われているであろう 相手が対象。
しかし、今日は珍しく先方の機嫌がよかった。
珍しく、案外、話してくれそうな空気も。
なのに、いつもつれなくされているので、 私のほうが萎縮してしまって、遠慮しいしい。
聞きたいことを聞けない私がいけない。
人は自分の鏡(鑑)だと思う。
自分を映し出す。
萎縮する私に、相手もガードの波長を出す。
毎度ながら、激しくヘコみました。
何もかも放り出してやけくそになりそうな自分に、
自分でもほとほと嫌気がさしました。

気分転換に話題の六本木ヒルズへ行ってみました。
が、なんて広いの!?
入り口でマップもらって、全貌を見て、
あまりの広大さにビビってひいてしまった。
あとで冷静にマップを見てみたら、
六本木駅からわりと近い側に
書籍&雑貨のヴィレッジヴァンガード発見。
出張先の地方都市と吉祥寺店、
2つしか支店をのぞいたことないけど、
大好きな書店です。
そこだけでも行けばよかったー、と悔やむ。

ブルータスの書店特集、15日発売。
楽しみだったので、発売日すぐに買いました。
最近人気の書店が
文化発信地のニューウェイブとして愛され、
お店も個性を発揮して頑張っているのがわかった。
ただし、ブルータスは文字が小さくて読みにくい。
今どき、あんな小さい級数(フォント?)、
新聞でも使わないっすよ。

実は、きのう同時に買った
杉浦さやか『東京ホリディ』のほうが
個人的にはお気に入り。
同じ著者の『お散歩ブック』は新刊で買おうかと迷って、
結局、先日ブックオフで見つけて購入。
移動中の電車でイラストと文章を眺めていると幸福気分。
イヤなことも忘れます。
私はわりと最近まで雑誌オリーブが好きでした。
オリーブは、ボーダーレス魅惑の世界です。
オリーブの世界にひたりきるのと同じぐらい
杉浦さやか的世界にハマれます。今の私。

『東京ホリディ』の神保町 古本屋のページを見て、
激しく神保町に行きたくなっています。
古い絵本とか雑誌とか、見たいな。
が、今行ったら「仕入れ」と自分にエクスキューズ与えて、
激しく買い込みそうで恐怖。

16日、移動中、電車で読んだのですが、
『犬も歩けば英語にあたる』(坂之上洋子)
も、おもしろかった。
英語と日本語、どちらか一方にしかない表現方法があるのですね。
なかなか興味深いです。
この本は当店の目録に近々、加えたいと思います。

2003年5月16日 記


売れませぬ…

月曜日6冊も発送したので、
あやうく当店が繁盛してるのか?
と勘違いしそうになりました。
そんなわけはありません。
1冊、また1冊とぽつりぽつり売れていたのですが、
パタリと動きがとまりました。

なんだか、不安になります。
このまま、まったく売れなかったらどうしよう。
段ボール何箱もある本や雑誌は、
どうしようかって。
売れなくても自分の蔵書にすればいいんだし
…なんて気安く考えて、とりあえず始めてみたのですが。

しかし、実際、売れない日々が続くと、
世間からぽつんと取り残された少女みたいな気分。
こんなさびしい気持ちになるなら、
お店、こっそりひっそりたたんでしまえばラクになるかなあ…なんて一瞬。
後ろ向きな気分になりかかって、はたと気づきましたよ。
まだ、このHPを始めてたった1週間じゃないですか。
後ろ向きになってる場合じゃありませんね。
新着本、古いのが下のほうにたまったままで多すぎだと
家人に指摘されました。
新着本はイージーシークに登録してから移動させています。
もっとどんどんイージーシークに出品していこう。
と思って、今、イージーシークを開いたら、
メインテナンスのため夜中、そして午前もクローズドでした。

お店をやっている人って、
つねにさまざまな不安と向かい合っているのでしょうね。
ましてや、賃貸の店舗を構えたら、家賃も払わないといけない。
だれか人を頼んでたら、人件費も 払わないといけない。
先行投資が多ければ多いほど、
少しでも回収しなければとあせるでしょう。
生鮮食品を扱っているお店の人は、日々、闘い。
皆さん、必死でしょうね。
そういうことに気づけたので、
よかったのかもしれません。

私は商売をやっている家に生まれたわけでもなく、
かなり甘い部分があるので、もっとしっかりしないと。
せめて手持ちの本をもっとどんどん目録にのせて、
お好みの本や雑誌がいつかお目にとまるよう努力してまいります。
締め切り前ですが、なるべくそうします。
扱う本も含めて、
どうしたら魅力的なサイトになるのか展開を考えていきます。
まだ大々的に宣伝したり、
ほかのサイトとリンクしたりしていません。
営業努力すべく、追い追い考えていかないとね。

今めげがちなのは、精神的にやや疲れてるからかも。
そういう日、ありませんか。
『犬も歩けば英語にあたる』にも
軽いウツには運動がいい、とありました。
久々にジムで汗を流してきましたよ。

じゃあ、明日また新着本をアップします。
動きがとまっている本や雑誌は、
ものによって値段を少し下げていくかも。
気になる本や雑誌が見つかったら、
お気軽にお問い合わせください。
やはり本は実物を見て買いたいですよね。
軽自動車で移動古本屋みたいなことやりたいなー、
移動貸本屋も悪くないなーなんて夢想します。
“アマちゃんのお店ごっこ?”と、あきれる人もいるでしょう。
生活がかかっているわけじゃない 気軽さ、
経験の浅さは、弱みかもしれません。
でも、フレキシブルに漂っていける強みもあるのではないかと。
半ば強引ですが、そう思うことにします。

気が向いたら、またのぞいてみてくださいね。
見るだけ、大歓迎です。

2003年5月17日 記


1冊、お買い上げいただき、感謝です

ああ、うれしゅうございます。
『Switch』86年2月号、トム・ウェイツ、ボブ・グリーン特集を
お買い上げいただきました。
買ってくださった方、
大変ありがとうございます。
私も、以前、恵比寿西に6年間、住んでおりました。
思い出の地です。

このたび、ワタクシ、しかと自覚いたしました。
やはり自分が惜しいと思うぐらい 好きな本や雑誌は、
ほかにも同じように感じて必要となさる人がいるのだなと。

86年のこの号は手放したら、
もう 入手が難しいかも、と思いました。
それで、心のどこかで手放すのが惜しくて
「新着本」の下のほうに何日もたまったままでした。
きのう、イージーシークに出品するとともに
新着本から移動させました。
そしたら、イージーシークをごらんの方はとても多いので、
即、売れてしまいました。
要は、細々とでも「海ねこ」を継続していきたいと思うなら、
自分が手放すのが惜しいほど
いい本や雑誌をたんと用意するべし、ってことです。
お金を出して(しかも、振込み料や送料までご負担いただいて)
本や雑誌を買うって、よほど好きなものに限られますよね。
昨夜、北尾トロさんの新刊
『ヘンな本あります ぼくはオンライン本屋のおやじさん2』を読みました。
やはり、心意気、創意工夫など、かなりのものです。
目が覚める思いでした。

よし、今日はいい本を新着本に出しますよ。
と思ったけど、すいません。
白状します。
一度は出そうと思ったのですが、
手放すのをためらって、本棚に戻した本がありました。

奇才映画監督デレク・ジャーマン最期の書です。
長い年月をかけてイギリスの片田舎に築いた庭で、
最期の日々を 穏やかに過ごした記録。152点の写真も美しい。

お好きな人、いますか?
私はかなり好きかも。
3600円もする本でしたが、
新刊が出てすぐ、えいやっと買いました。
だけど、いざ購入して、中身を見たら、
自分が思った感じとちょっと違うかな。
それで手放そうと思いました。
だけど、未練があり、
もう一度、見返したくなりました。
もうちょっと手元に置いておきます。
好きな本や雑誌があると、 愛着ありすぎて手放せないなんて、
商売に向いてないですかね。
この本も、きっとそのうち新着本に出るでしょう。

オンライン古本屋さんは数多いですが、
個性を出していくように
いろいろ考えていきたいと思います。

さあ、新着本をアップしたら、
締め切りなので原稿書かねば。

2003年5月19日 記


一転。明るい気持ちになります

19日、『Switch』のあと、
別の方に『アジア包(パオ)』(遠藤ケイ)上下2巻セットをお買い上げいただきました。
日が変わって、アマゾンマーケットプレイスにも出品していた
『愛別外猫雑記』(笙野頼子)をお買い上げいただきました。
『Switch』は早々、ご入金いただきましたので、20日発送予定。
『愛別…』も20日発送予定。
『アジア包』はご入金後ただちに発送予定。
お目にとめていただき、ご購入いただけるとは、ありがたいことです。
張り合いを感じます。
20日は締め切りですが、まずは梱包・発送作業から始まりそう。
気を引き締めて、また前向きに努力していきましょう。

私事ですが、
今いちばん心配なのは、夫が残業続きで、
疲労困憊していること。
夜11時すぎ家に帰り、朝6時に起きるとは、
あまりにもハードです。
「24時間、闘えますか」と歌っていたCM、覚えてますか?
あのころは、そういう時代だったのでしょう。
私も、某編集部で、夜どうし入稿していた時期があります。
パソコンはおろかワープロも普及していなかった当時、
原稿は鉛筆で書き、文字量は原稿用紙を
ハサミとセロテープで切り貼りして調整しました。
漫画の入稿にしても、
ふきだしのネームは写植をハサミとのりで切り貼りしていました。
そんな入稿形態も、今は昔です。

そういえば、我が家には古いFAX、
ワープロがごろごろしています。
これらは一体どうすればいいのでしょうね。
東芝Rupoはファンが多かったですが、もう製造していないでしょう。
古いゴツい機種3台があります。
1台だけ手元に置いておくとして、
あとの2台、ご入用の方、いらっしゃいますか?
愛用していたので捨てられません。
たまにお使いになる方がいらしたら、お譲りしたいなあ。
そういえば、我が家のフェンダーローズも
だれも弾かないまま静かに眠っています。

2003年5月20日朝 記


案外、肉体労働。女には女のやりかた

昨夜、ついつい夜ふかし。
きのう分の仕事を終えた開放感も手伝って、
このHPのトップページをちょこちょこ変えてみたり。
いつの間にか、気がついたら朝方4時、5時でした。

家人も疲れていますが、
自分もやや疲れぎみです。

朦朧としつつも、まずは発送。
4冊、梱包・発送しようとしたら、
厚紙の上にドンと鎮座しまするは、
我が家のねこ・ふう。
ねこって、段ボールが好きですよね。
のっかってるだけならまだしも、
角をガジガジ噛もうとするので、
「やめてー!」とシャウトする私。

夏に向かって、ねこは換毛期。
掃除しても掃除しても、
4匹分の毛がフワフワ舞っています。
梱包のビニール袋に、毛が1本ついていて、
ドキリ。あわててとりました。
毛がついた袋で本が届いたら、イヤでしょう。
私だって、そんな本が届いたらコワイです。
梱包・発送にはそれなりに気をつかうのですが、
本が届いた方、もしも袋に毛がついていたら、
本当にすみません!
しかし、ねこ好きの古本屋さんは多いですが、
皆さん、どうなさってるのでしょうか。

発送用の段ボールで、
重み・厚みのある本を梱包して
しっかり封をするのは思った以上に力がいります。
疲労ぎみで、背中や肩がこっている今日、
全身でおおいかぶさるように格闘するのは、
かなりハードでした。
冊子小包用の穴があいているのは、
当店が導入したメーカーの段ボールの中でも、
いちばん小さいサイズのみ、と判明。
今日は大きな雑誌、2冊セットの発送があったので、
穴あけもしなくちゃいけないし。

本屋さんって男性が多いのも納得。
結構な力仕事なのですよね。
学生時代、書店でアルバイトした体験が
ほんの少ーしだけあります。
ホコリっぽいし、重いし、紙で手を切るし、
返品、補充など、本の扱いはなかなかハードですよね。

段ボールをくくって封をするのに、
今のところバンビ柄のビニールテープを使っています。
女性のお客様には、かわいいと好評。
でも、強度には不安があります。
ちゃんとお客様のもとに届くまで、
梱包がばらけてしまわないか、ハラハラです。
もっとカチカチっとしっかり(しかもワンタッチで)
梱包できるビニール帯を導入しようかな。
見た目がかわいくなくなっちゃいそうだし、
どうしようかな。
女だからできないこともありますけど、
女だからこそできることも多いんじゃないかなって、
いろいろ考えます。

ジメジメもわもわした気候が続き、
梅雨間近ですね。
本の敵、湿気の対策も考えないと。

さて、締め切りなので、原稿やります。
新着本の更新が遅れてますが、夜にでも。

2003年5月20日夕方 記


4冊まとめ買いしていただき、ジーン!

また売れない日が続くんだろうなー、
なんて、ホケーっとしておりました。

ところが!
今さっき、イージーシークに出品した本を
4冊まとめ買いしていただきました。
2500円以上まとめてお買い上げいただくと、
感謝の気持ちをこめて
送料は当方で負担します。

送料を負担するのは、初めてです。
送料を負担するのに、うれしいんです。

4冊もお好みの本を見つけていただき、
本当にどうもありがとうございます。
お買い上げくださった方に
声を大にしてお伝えしたいです。

4冊の内訳は『アジアごはん紀行』
『イタリア庭園の旅 100の悦楽と不思議』
絵本『レイチェルのバラ』
詩集『あいたくて』(工藤直子)です。
どれも、私もとても好きな本ばかり。
「趣味あいますよねー」って
思わず、心の中で語りかけたくなります。
本が無事にこの方に渡って、
ご満足いただけるといいなと願っております。

もちろん、本を買う動機はさまざま。
同業者どうしのセドリの場合もあります。
仕事のためにお使いの場合もあるでしょう。
いずれにしても、
自分が好きな本をどなたかが気にとめてくださる。
そして、お求めくださる。これは、
古本屋冥利につきると思います。
そういう気持ちで商売なさっている人は
大勢いることでしょう。
細々、本当に細々ではありますが、
続けていてよかったーと思いました。
この気持ちを忘れないようにします。

『アジアごはん紀行』はいい本ですし、
人気があって当然。
私も自分用の蔵書をもう1冊、持っています。
今日出品して、きっとじき売れるだろうと
は思いましたが、
本当にすぐ、お目にとめていただきました。

明日は原稿もありますが、 古本屋めぐりにいこうかな。
武蔵野の『ブックステーション』各店は、
私が好きなジャンルの本や雑誌が多く、
じっくり見ていくと
自分にとっての掘り出しものいっぱい。
ついつい買い込んでしまうので、
うれしくも、悩ましい古本屋さんです。
ぼちぼち行きたいな。

本当をいうと、今行きたいのは神保町。
古い時代の絵本やガーデニングの本、
古い雑誌など探しにいきたいです。
でも、行ったら絶対、見境なく
買い込んでしまうのは予測がつきます。
好きな本や雑誌が目に入ると、
お金のことも荷物の量も頭から吹き飛んでしまう
おそろしい、わが性格。
持ち帰れなくなりそうで恐怖です。
車で行くには、神保町、遠いなー。
まずは、車で回れる武蔵野に行って
よさそうなものがあるかどうか、
よーく見てこようかな。

売り上げが本当に本当にわずかなのに、
「仕入れ」と称してまた買うのか?
と、家人の声が聞こえてきそう。
すでに言われてます。
「手持ちの本を整理して減らすために
始めたんじゃなかったっけ?
逆に、本、増えてないか?」と。
バレてらぁー。

そうそう、散歩の本、というカテゴリーを
作りたいなあとチラリ考えているのです。
いかがでしょうね、散歩の本?
お持ちの本で、ご不要の本があったら、
そのうち買取させていただけるといいなあ
と、夢ばかりは、いろいろふくらみます。
しかし、手持ちの本を管理できるのは、
最大何冊までかなー。梅雨だしねー。
我が家の6畳ほどの「本部屋」に入るのは
何冊までかなー。
あまりにも未知数で途方にくれつつ、
いやしかし、未知数の夢を楽しむことにします。
浮かれずに、こつこつやっていきます。

2003年5月22日 夜 記


迷いねこを保護しました

興味がない人には、
まったく興味がない話題だと思うのですが。

きのうから、どこからともなく
子猫の声が聞こえていました。
母猫を捜してギャアギャア
びゃあびゃあ鳴いているような声です。

この日記は、「うみねこ日記」といっても、
「ねこ日記」ではございませぬ。
なので、あまり書くのはやめておきます。
迷いねこにご関心をお持ちの人は、
我が家の「つれづれ猫日記」を
ごらんください。
BBSに子猫を保護したいきさつを書きました。
左フレームの「掲示板」からいけます。

http://www.parkcity.ne.jp/~tomobash/neko/koneko.htm

そんなこんなで、てんやわんやの大騒動。
きのうお買い上げいただいた4冊を発送。
あとは雑用に追われて、
原稿もまだこれから。
古本屋へも行けず、
新着本のアップも遅れています。
ほぼ毎日、更新が目標としたのに。。。
いやはや、本と違って、
子猫は放っておくとすぐ死んでしまうので、
いたしかたありません。
ご了承くださいませ。

友人からのメールに、
この「うみねこ日記」を読むのを
楽しみにしていると書いてもらいました。
豚もおだてりゃ木にのぼる!?
とりあえず日記だけですが、
とりいそぎ更新しました。

2003年5月22日 夜 記


古本屋のにおいって

迷い猫やら、過労の家人やら。
あれやこれや、こちらも疲れぎみです。

気分転換に、古本屋に繰り出しました。
古本に囲まれた空間にいるだけで幸せ。
新刊書に囲まれるのも好きですが、
古本に囲まれるよさは、また別ものです。
店主が思い入れをこめて集めた本の並び、見ているだけで楽しいです。

今日、別件の用で三鷹に立ち寄ったので、
2か所、はしご。
一軒は古本関係のムックで知った、
初めて入る古本屋。
どんな本がどんな値段で置かれているのか、
わくわくドキドキで入りました。
品揃えは結構、好き。
私が集めたいような本が
当店とは比較にならない品ぞろえ。
さすが、すばらしい。本のコンディションもまあまあ。
単行本は値段が結構、高いけど、
雑誌は案外、お手頃。
でもね、、、、、
店主がタバコ好きなのでしょう。
本にタバコのにおいがしみついていて、
すごいです。
好きな人は「いいにおい。
これぞ古本、古本屋の匂い」と思うのでしょう。
でもなー、苦手な人には困りもの。
店主も店構えもいい味なのに、
タバコくさいにおいが、ここまで
本や雑誌にしみついているとなー。
うちに持ち帰ったとたん、
机の上いっぱいにタバコのにおい。
店主が本にくっついて、我が家にやってきたかのよう。
そこまで我が家で存在感を発揮しなくてもいいんですけどー。
ううううむ。ううううううむ。

2003年5月25日 記


在庫を処分するって

新緑の季節ならではの気持ちいい気候は、
一体どこへ?
肌寒く、どよーんとした天候が続いていますね。

私は典型的な夜型人間なので、
一日の始まりが出遅れがちです。

まずするべきは、
先週イージーシークとアマゾンマーケットプレイスで
お買い上げいただいた本の発送。
発送に、新兵器(ってほどでもないけど)
を導入しました。
梱包用の段ボールに封をしたあと、
強度に不安があるので、どうすればいいのか?
アスクルのカタログを眺めて、
結束機を買おうかどうしようか迷っていました。
小包や古新聞などを縛るとき、
ワンタッチでがっしりとめるプラスチックの紐と、
とめるための機械のセット1980円です。
近くのホームセンターで実物を見てみたところ、
なかなかよさそう。でも、ごつくて、
かわいげがない。場所もとるなー。どうしよう。
すると、その横に「自着性 ふしぎテープ」
という商品を発見。
太くてゴツいサイズもありましたが、
かわいい携帯用サイズが380円でした。
この商品は「テープ同士のみ接着します。
テープ以外の物には接着しません。
被結束物にやさしい 新素材」が売り。
だれが考案したのでしょう。すごいな。
まずは使い心地を試してみようと購入。
今日の発送にさっそく使ってみました。

おおー。携帯用のコンパクトサイズで
力もさほどいらずに、なかなかしっかりとまる感じ。
いいかも。

さて。
今日は原稿を書く予定だったのですが、
その前に出版社の編集と連絡をとらねば。
でも、私の出遅れが敗因か、すでに外出後。
連絡がとれないと原稿も書けず。 予定が滞ってしまいました。

久々にアマゾンマーケットプレイスに
出品しました。
すでにイージーシークにも出品ズミですが、
より多くの方の目にふれる機会を増やそうという 私なりの努力。
マーケットプレイスに1冊1冊、
出品しながら気づくこと。
それは、著名な著者の良書であっても、
もはや売れるとはいえそうにない本がいかに多いか。
マーケットプレイスにすでにもう5冊とか、
多いものでは10冊近く出品されている本があります。
版元が売り上げを見込んでたくさん刷って、
確かに売れたのでしょう。
しかし、手離す人も多く、
現在では、古本の市場に出回りすぎているのですね。
いい本なのに、あふれてしまってるんだなー。
もったいないなー。
素人古本屋ビギナーとして、驚きの連続です。
そういう本は、値段を下げていかないといけないのかな。
でも、市場にあふれてるなら下げても売れないだろうな。
ずっとずっと売れないようなら、
いずれはブックオフにでも持っていって
ただ同然で買ってもらうしかないのでしょうか。
悲しい…。
ここで思い出した、ある光景…。それは…。

もう7−8年前になるでしょうか。
恵比寿から引っ越すとき、
マンションの部屋にたまりにたまった本を
さすがに処分しなければ、という状況になりました。
量にして、段ボール4−5箱ぐらいかな。
自分の本を買ってくれそうな古本屋さんを探して
買取をお願いすればよかったのでしょう。
しかし、当時は、本を売るための知識を
持ち合わせていませんでした。
ブックオフもまだなかったか、一般的じゃなかったころです。
マンションのゴミ収集場所には、
読み終えた本が束になって捨てられていました。
しかし、私は、本をゴミに出すなんて、
ちょっと抵抗がありました。
でも、どうすればいいのか?

思いついたのは、恵比寿の駅前の古本屋さん。
小さいながらも、良質の古本を扱うお店です。
試しに、店頭に5冊ほど持っていったら、
たまたまでしょうけど、そこそこの値段で買ってもらえました。
それで、この古本屋さんになら売ってもいいかな、
自分の本たちもそこそこの扱いをしてもらえるのは? と。
買取をお願いしました。

しかし、うちのボロマンションの玄関先で、
段ボールの中を見て、暗い表情で
「あまり高く買えませんけど、、、」と
申し訳なさそうにつぶやいたご主人の顔。
ご主人が欲しい本はあまりにもなかったのでしょう。
3千円ぐらい払ってくれたのかな。
キャスターにのせて段ボール箱の山を
持ち帰る後姿もどこかさびしそう。
大量の本を押し付けて悪かったのかもと感じました。
ご主人には気の毒なことをしました。
しかし、私も、自分の本たちを非常に
価値ないものとして処分してしまったような罪悪感。
本たちに悪くて、いたたまれない気持ちでした。
本には作り手の人々の心が宿っていると、
私は勝手に思っています。

いくら、在庫過多だとしても、
市場的に見れば、あまり価値がない本だとしても、
必要な人にとっては大事な本。
二束三文の扱いをしてしまうって、
本に気の毒な気がします。
しかし、古本屋をやって身をたてている人は、
そんなこと言ってられないでしょう。
商売って、大変なのですね。

2003年5月26日 記


うっかり大失敗! 反省ザルになってます

昨夜は地震。
またしても梅雨のような空。
皆様、お元気で無事お過ごしでしょうか。

きのうアマゾンマーケットプレイスに出品したところ、
昨夜、お二人に1冊ずつ、
お買い上げいただきました。
『山下マヌーのローカル式ハワイの遊び方』
『シルクロードがむしゃら紀行―女ひとり一万キロ』
人気の本なのですね。

しかし。
もう1冊、お買い上げいただき、
“うわー、うれしいー!”と喜んだのもつかの間。
はたと気づいたことには、
3冊めに購入をご希望いただいた本は、
何日か前に別の方にお求めいただき、品切れ。
しまった、手元に本がないのです。

ご購入を希望してくださった方、
本をお届けできませんで、本当に申し訳ありません!
おわびのメールを書くとともに、
しっかりしなくては、と反省しております。

お買い上げいただいた本については、
いつもだったらすぐに
当店のHPリストに「品切れ」表示を
出すことにしています。
ところが、昨夜、いつものように
「品切れ」と入れようとしたら、
もうすでに「品切れ」となっていたではありませんか。
うわーー、しまったーーー、
品切れなのに、アマゾンマーケットプレイスに出品して
あったのを忘れておりましたー。
もっとこまめに、出品中の本を見て把握しておかなくては。
出品中の本はお求めいただいたら、
すぐにご用意できるよう、スタンバっておかなくちゃ。

何箇所も出品すれば、
その分、多くの方に目にとめていただく
機会も増えるでしょう。
毎日こまめにメールを確認して、
重複して売れてしまわないよう気をつけています。
しかし、在庫があるのかどうか、
品切れなのかどうか、自分で把握できないようでは、
いけませんね。おおいに反省しました。

さて、今日、お二人に1冊ずつ発送したのですが、
先日、磯村商事(以下、敬称略)から取り寄せた
ブックケースのサンプルを試してみようと。
(5月13日分をご参照ください)
実際、発送に使ってみました。
「LHケース」と「キャッスル封筒」の2種類。
これら2種類は紙質は違えど、
ぱっと見、形状は同じ感じでしょうか。

発送したうち、
1冊はわりと薄い本だったので、
再生紙80%以上使用(エコですね)
の板ボール製「キャッスル封筒」
(A5)を使用。これは見た目も好き。
もう1冊は結構、分厚くて
小口が弱そうな本だったので、
よりしっかりしていそうな
別製カラークラフトボール31K使用の
板ボール製「LHケース」(B5)を使ってみました。

おお、サンプルに添えてあった資料にもあるように
「封筒式で作業が簡単」
ーー確かにそのとおりでした。
さすが、書籍発送用ケースの製造販売店です。
雨対策のビニール袋に入れてテープでとめて、
封筒に入れて封をするだけ。
分厚い段ボールで折り曲げて封をするのは、
力仕事なので、比較すると、ずっと楽。
おまけに、キャッスル封筒は両面テープつきで、
手早く、すっきりきれいに封ができました。
今までの苦心は何だったのか???
資料によれば「内容物の周りに緩衝部分が残りますので
衝撃にも強く安心です」とあります。
本当にそのとおりだったら、
かなり優秀ですよね。

そういえば、bk1も確か、こんな感じの
板ボール製 封筒式ですよね?
アマゾンでも最近、本を買ったら、梱包が
変わりました? 以前は分厚い段ボールでしたが、
最近、bk1のような板ボール製 封筒式に
入って届きました。
本を買う側からすれば、段ボールのほうが強度は安心。
だけど、ゴミ処理を考えると、
板ボール製のほうがお手軽で便利では?
私はそう感じて、ひところbk1をひいきにしていました。

さっそく、両者それぞれA−5、B−5の2サイズ、
20枚ずつ注文しました。
A−5がそれぞれ33円(1ケース250枚の場合)
B−5がそれぞれ45円(1ケース250枚の場合)
本当は、ケース単位で注文するべきなのでしょうが、
磯村商事から試験的に使うなら
少量ずつでも大丈夫とのことでしたので、
20枚ずつ。2種類、2サイズずつで全部で80枚。
梱包材だけで3120円、ほかに消費税、
都内への発送の送料が結構かかるので700円。
合計4011円。
高いと見るか、梱包材がよくできているので
案外、手頃と見るか。どうでしょう。

ただし、両者とも厚み約2センチまでの書籍用。
もっと分厚い本には向いていません。
ほかにもサンプルをいろいろいただいたので、
本の種類や用途にあわせて、どれがよさそうか、
少しずつ試してみるつもりです。

ともあれ、この梱包材が余ってしまって、
ネコの寝場所と化さないようにしないと。
お好みの本や雑誌を1冊でもご用意できるよう
努力してまいります。

追記

メールで注文したところ、すぐに
回答のお返事をいただきました。
在庫があるので、すぐにお送りいただけるとのこと。
何よりもご丁寧な心のこもった文面には
前回もそうでしたが、またしても胸を打たれました。
商人としての師と、ひそかに
あおぎたい気持ちです。おおげさ?

磯村商事のHPのリンクには
オンライン書店がのっていて、
見るのが楽しいです。
ずうずうしくお願いしたところ、
当店もリンクしていただけるそうです。
最近、人のあたたかみにぐっときてしまう私。
HPをご紹介しておきます。

磯村商事
http://www.book-cases.com/

当店HPにも追い追いリンクページを
用意したいと思っております。近日予定。

2003年5月27日 記


警察署から電話をもらいました

あわただしい一日でした。
ほとんどずっと家にいるのにな。

本をお買い上げいただいた方から
昨夜、メールをいただきました。
ご丁寧かつ、考えさせられる内容と
言いましょうか。
人生の転機は、誰もが何度か迎えると思います。
その方も、そういう時期なのかも。
私のこの古本屋のやりかたをごらんになり、
ご自身も蔵書を本格的にアマゾンマーケットプレイスに
出品して売ってみるお気持ちになったそうです。
つたないお返事しかお送りできませんでしたが、
お役に立てたのでしょうか? はたして?
こんな初心者的なやりかたでも、何かの
ご参考にでもなれば幸いと思います。
初心者ならではの視点は、お伝えできるかと
思いますしね。失敗談なども…。
私も頑張らにゃー(何弁だ?)。

きのう夕方、磯村商事に注文した
梱包用ブックケースがもう届きました。
対応のよさには相変わらずビックリ&感激。
見習うべし、見習うべし、と思いつつ、
さっそく代金を支払いに郵便局へ。
外は久々の晴れ。陽射しは夏です。
届いたブックケース80枚、使い切るのに
どのぐらいかかるんだろうと、
ぼんやり思いつつ。

一応、主婦ですので家のこともいろいろあるし、
原稿書きもせねば。
初めての編集者に原稿チェックしてもらうので、
推敲を重ねて、思ったより時間がかかりました。
ご注文いただいた本を梱包・発送するときと
また一味違う緊張感です。

合間にきた一本の電話。
それは待ちかねていた警察署からのもの。
「遅くなりましたが、
古物商許可申請の許可が出ました。
つきましては明日午前中に警察に来られますかね? 
その前に、×××で古物台帳と標識
買ってきてほしいんですけど。
何時からかな、×××は。
×××は今日は水曜で休みですから、
電話しても聞けないですね。
私、明日の午後はいないんですよ。
あ、認印も持ってきてくださいね。
それから、標識は書籍でね。
え。あさって? あさってはいます。
台帳と標識、とにかく買っておいて
くださいね、はい」(ガシャっ)

防犯課でさぞかしお忙しいのでしょう。
でも、こちらの都合もちょっとは
聞いてくれてもいいと思うのですが、
私のわがまま?

明日かあさって、早起きして
警察に行かなくては。また緊張しそうです。

今日、アマゾンでお二人にお買い上げいただいたので、
その梱包・発送もしないとね。
ああー、ようやく古物商として出発できるのでしょうか。
やりたいことの発想はいろいろ浮かぶのですが、
やらなくてはいけないことも多くて、
なかなか思うようには進まないのが現実ですね。
ジムにも行きたいけど、
なかなか行けません、、、、。
ぼちぼち街の古本屋にも繰り出したいなー。
2003年5月28日 記


古物商許可証、ついにいただきました

初夏のような陽射しの1日。
今日は、古物商許可証を警察署に
受け取りにいきました。
早起きしなければならず、つらかったです。
夜型人間なので、早朝から仕事のときなど、
意を決しての覚悟が必要です。
×時に起きなきゃ、起きられるかなーと
思うだけで不安になり、よく眠れないのです。
今朝も早くから目覚めてしまって、朦朧。

しかし、警察署からお電話いただきましたので、
今日、午前中にはぜひとも行かねばなりません。
きのう警察署からいただいた電話には、
「29日午前に来られるんでしょうね。
わし、多忙だから、午後、いないかんね。
許可証出してやんだから、来ないと知らんかんね」
(なぜか突然、椎名誠ふう?)
という空気を言外に感じたので。
某自転車店へ行って、
古物台帳と標札を購入してから警察署へ行きました。

ああ、つらかった。
しかし、某自転車店をまわって
午前いっぱいに警察署での用件をすべて
済ませるためには、バスや自転車で行ったのでは
時間的に難しそう。
いいのか、こんな眠くて運転して。
しっかりせねば。まるで修業みたいな気分でした。

初めて行く自転車店へ、どうにか無事、着。
親切な親父さんでした。
親父さん「防犯協会のこと、警察から聞いてませんか」
私「え? いいえ…」
親父さん「あのね、警察と一緒にやっている市のね、
古物の防犯協会があるんです。入ります?」
私「あの…、入るっていうと?」
親父さん「入らなくても商売はできるけど、
勉強会とかやってるんですよね。
ほら、毎年、古物関係の法の改正とかあるでしょ。
ただし、お金がかかっちゃうのよ。
入会金8000円と、年会費3000円ね」
ええっ、そんなこと、初耳です。

親父さんは自転車店をやりつつ、
実はそこが市の古物防犯協会事務局でもあり、
親父さんは協会の事務局長だったわけです。

古物台帳と標札、合計6300円で分けてもらいました。
「領収証の宛名は、古本 海ねこ でいいですか」
と聞かれました。まだ慣れていないので、
テレくさいような、ちょっぴり晴れがましいような気分。

親父さん、親切にも
「古物営業講習会テキスト」なるものを
店の奥から持ってきてくれました。
「これね、この間の勉強会のとき余ったやつだから
1冊あげますから。この本をよく読んで勉強してね。
それで、やっていくうちに、やはり勉強が必要だな、
協会に入りたいなと思ったら、電話してくださいね」と。

さて、あまり深く考える余裕もなく、
続けて警察署へGO。
「午後は出かけます」と言い切られてるので、
とにかく午前、それも早めに着かないと。

どうにか11時すぎに着。
警察署って、なぜか緊張しますよね。
「こんにちは。あの…さん、いらっしゃいますか」
と聞くと、肩書きつきの名前を呼んでいました。
そして、出てきた人が担当者。
「きのうお電話をいただきました加藤です」
と頭を下げると、
「あ、加藤さんね」と。
来て当然だよね、という色なきにしもあらず。
やはり電話もらって翌日すぐ行って正解でした。
「台帳と標識、買ってきた? 
じゃあ、預かります。
ちょっと時間かかるので掛けててください」

イスに座っていると、眠さがこみ上げて
うとうとしそう。やばいやばい。
眠気覚ましじゃないけど、
さっき分けてもらった
「古物営業講習会テキスト」をぱらぱら。
古物台帳の書き方など、解説されています。
よかった、これ、いただけて助かりました。

生活安全課防犯係は、今日も皆さん、
お忙しそうです。
電話の内容が漏れ聞こえてくる感じでは、
通信販売とか、インターネット販売とかの
問い合わせ・相談も多い感じ。

10分ぐらい待って、担当の方から
私の名前や許可番号の入った「古物商許可証」と 「標札」を受け取りました。
「この標札、店の見える場所にかかげてください。
台帳は、名前と電話番号、書いてくださいね。
今年はもう終わってしまいましたけど、
毎年5月に古物台帳の書き方の講習会をやってます。
来年、電話しますから。
じゃ、その本とか見て、台帳書いてください」

印鑑押して、おしまい。
え、もうおしまい?
古物商としての心得、注意など、
何かお話があるのかと思いましたが、とくには何も。
古物台帳の書き方の説明もありません。
やはり、お忙しいでしょうから、
自分で勉強しなさいねってことでしょう。
本当に、さっき「テキスト」を分けてもらえてよかった。

ともあれ、これでワタクシ、
「東京都公安委員会許可 第308930306462号 書籍商」
となりました。ちょっぴりジーン。
とはいえ、許可証をもらうだけなら、
手順を踏んでいけばどうにかなりますが、
本当に頑張らなければいけないのは、これからです。

近くにブックオフがあるので、久々に寄りました。
新刊で買おうかと思ったけど、
どうしようか迷った2冊を自分用に購入。
『サイレント・ガーデン 滞院報告・キャロティンの祭典
武満 徹』(3200円)。
武満さんの亡くなる前の闘病日記で、
食事のスケッチも話題になりました。
帯には「不思議な明るさに満ちた闘病日記」とあります。
装丁も凝っています。こんな著書を残せていいな。
貴重な本ですから、半額で入手でき、うれしい。
それと『散歩の達人ブックス 東京おさぼり喫茶』。
ほかに、100円コーナーで4冊。

そうそう、100円コーナーで自著2冊、発見。
かなりボロボロ。
いらないな、売ってしまおうと思われたのね、
100円かー…(やはり作り手にとっては切ない)、
売れ残ったら処分されちゃうのかなー、
買ったほうがいいのかなー…。と、頭ぐるぐる。
でも、買ってくださったのだ、
それだけちゃんと流通したのだと、
いい方向に考えることにしました。
ボロボロなのも、読んでいただけたのだといい方向に解釈。
どのみち、作り手のもとをいったん離れたら、
あとは買った人のものですから(と、ミュージシャンが
よく言いますよね)。

帰り、駐車場でバックしたら、ガッシャン。
スタンド式の灰皿が死角になっていて見えず、
倒してしまいました。ごめんなさい。
店員さんがあわててかけつけてきて、
しまった、やってしまったか、
寝不足で運転しちゃダメだと反省。
でも、女性店員さん
「こんなところに置いといて、
こちらもいけませんから」とかばってくれました。
ブックオフの店員さんから、
マニュアル以外の親切な対応をしてもらうと、
なんだかほっとします。

しかし、眠いのは、しんどい。
本の発送2冊分、どうにかしました。
今日の予定の原稿は、果たせず。

2003年5月30日 記


2003年4月の日記へ

2003年5月前半の日記へ

うみねこ日記トップへ

古本 海ねこ トップページへ戻る