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Sonrisa(ソンリーサ)その1その2・その3・その4その5その6その7



英語以外の文字は表示しにくいので、
正式な書名・著者名などは画像写真をごらんください。





Sonrisa21 スイス DIE GELBE BLUME(きいろいはな)
Renate Schupp(ルネート・シャップ)Marie-Jose Sacre(マリー・ジョゼ・サクレ)

オリジナルは88年、スイス bohem press
B+ カバーなし

王様と王女さまが住むお城での物語です。
王女さまは庭の芝生で遊んでいて、黄色い花を見つけました。
庭師は「そんなものは雑草だ」と、すぐ刈り取ってしまいます。
また黄色い花が咲いても、庭師はすぐ刈り取ってしまいます。
そのたびに悲しむ王女さま。しかし、そのうちに…。
見返しいっぱいに描かれた黄色い花がかわいいです。

ルネート・シャップは1939年、ドイツのザクセン生まれ。
教師としての生活を送りながら、小さいころからの夢だった作家の道を歩み始めました。
マリー・ジョゼ・サクレは1946年、ベルギーのパッティス生まれ。
商業デザイナーを経て、絵本作家としてデビュー。
オブジェ制作にも力を注ぎ、世界各地で個展を開いています。みみずく賞受賞。
ハードカバー 天地29.5センチ×左右20.7センチ




Sonrisa22 オーストリア JONA(ヨナ)
Gertrud Fuchshuber(ゲルトルード・フッセンエガー)作
Bilder von Annegert Fuchshuber(アンネゲルト・フックスフーバー)絵

オリジナルは86年、オーストリア Annette Betz Verlag
B+ 小口シミ カバーなし

むかし、ナザレとセブロンの間に美しい村がありました。
その村にはヨナという男がいました。
ヨナはニネベという町の噂を聞き、そんなところでは絶対暮らしたくないと言いました。
ある晩、眠っているヨナに神の声がささやきます。
「ヨナ、おまえに頼みがある。ニネベに行くように」と。
そんなことがあるものか、神の声なんてただの夢に違いないと思うヨナ。
しかし、次の夜もそのまた次の夜も神の声が続きます。
ついにヨナは出発します。ヨナが乗った舟は嵐にあって…。
幸せそうな人をついついねたんだりするヨナ。なかなか深みのあるお話です。

ゲルトルード・フッセンエガーは1912年、オーストリアのピルゼン生まれ。
歴史、美術史、哲学を学び、小説や童話を多数発表。オーストリア学術功労栄誉賞受賞。
アンネゲルト・フックスフーバーは1939年、ドイツのマグデブルグ生まれ。アウグスブルクの美術学校で学びました。
絵本を作る際は、物語を吟味して選び、完成度の高い作品を生み出しています。
ハードカバー 天地26.7センチ×左右24.5センチ




Sonrisa23 オーストリア Till Eulenspiegel(ティル・オイレンシュピーゲル)
Heinz Janisch(ハインツ・ヤニッシュ)作 Lisbeth Zwerger(リスベス・ツヴェルガー)絵

オリジナルは90年、オーストリア Michael Neugebauer Verlag AG
B+ 小口シミ カバーなし

ティルは普通の赤ん坊のように立派な教会で洗礼を受けました。
その帰り道、大人たちは酔っ払い、抱かれていたティルは水たまりに落ちて泥だらけ。
家に帰ると、お母さんがタライできれいに洗ってくれて。ティルは赤ん坊のときから普通じゃなかったのです。
絵本の最後のページでは、ティルが死ぬ間際にこんないたずらをしたという話になって、びっくりの展開。

リスベス・ツヴェルガーは、1954年、オーストリアのウィーン生まれ。
77年、初の絵本を出版して以来、クラシックなテーマや昔話を題材にしてきています。
90年にアンデルセン賞を受け、世界を代表するイラストレーターとしての地位を不動のものに。
ボローニャ・グラフィック大賞受賞。
ハードカバー 天地24センチ×左右22センチ




Sonrisa24 ベルギー Un Beau Dimanche(すてきな日曜日)
Clauda de Weck(クローディア・ド・ウェック)作・絵

オリジナルは89年、パリ Duculot
B+ 小口・見返しシミ カバーなし

今日は雨の日曜日。ファニーはとっても退屈。ママは旅行中だし、パパは新聞に夢中。
「ねえパパ、何かかいて!」
パパはいろんなものを描いてくれました。
でも、ファニーはつまらなそう。すると、鉛筆が動き出して、なんとピエロが現れて…。

クローディア・ド・ウェックは1953年、スイスのチューリッヒ生まれ。
スイスとドイツで美術を学んでから、教師になりました。
一時パリで生活し、現在ハンブルグ在住。
ハードカバー 天地27.5センチ×左右20.5センチ




Sonrisa25 スペイン MUNIA Y EL COCOLILO NABANJA(ムニアとワニのココリロ)
Asun Balzola(アサン・バルゾーラ)作・絵

オリジナルは84年、バルセロナ Consejo de Ciento
B+ 小口シミ カバーなし

ムニアは前歯が抜けてからワニを怖がるようになりました。
パパとママは「新しい歯がはえてくるよ」と言ってくれます。
けれど、ムニアは残っている歯も全部、抜けてしまうのではと不安でいっぱい。
その日からムニアを夢を見ます。
緑色をしたワニがたくさん、大きな口をあけて自分の部屋に入ってくる夢でした。
ムニアが驚いて目を覚ますと、緑色のワニの中にオレンジ色のワニが混ざっていて言います。
「こんにちは、ボクはココリロ。歯がないんだよ」と。
ムニアは、歯がないココリロと仲良くなって…。

アサン・バルゾーラは1942年、スペインのビルバオ生まれ。
子どものころから絵が好きだった作者は、文章もみずからの手で書きあげ、絵本作りに励んでいます。
水彩のタッチは一見ラフでありながら、みごとなまでの表現力を持ち、高い評価を得ています。
ハードカバー サイズ天地28.5センチ×左右27.5センチ
スキャナーで読み込めないほど大きいので、画像は上下左右が切れています。




Sonrisa26 ポルトガル A NAU CATRINETA(帆船カタリネッタ)
Jose De Guimaraes(ジョゼ・ド・ギマラエシュ)絵

オリジナルは81年
B+

珍しいお話をいっぱい乗せて、東洋からの帆船がゆきます。
長い航海が続いたので、食べ物がすっかりなくなってしまって、次の日、靴の底をふやかして食べてみることに…。
でも硬くて硬くて飲み込めません。ついに食べるための殺し合いが始まってしまいます。
幸運にも生き残った船長は叫びます。「水兵よ、のぼれ、マストのてっぺんからスペインとポルトガルを探すんだ」
水兵は答えます。「スペインもポルトガルも見えません。船長を殺そうとしている7本の刀が見えるだけです」
水兵は船長の魂を欲しがり、船長は拒みます。
シンプル&ダイナミックな絵柄とシュールなお話で、日本における絵本のイメージとは真逆かも。

ジョゼ・ド・ギマラエシュは1939年、ポルトガルのギマラエシュ生まれ。
1967年からアフリカのアンゴラで民族学を学び、ニグロ・アートへの造詣を深めました。
画家として、日本でも注目を集めています。
ソフトカバー サイズ天地24センチ×左右17センチ




Sonrisa27 オランダ Vlindernacht(クマじいさんのチョウチョとり)
Nicolas van Pallandt(ニコラス・バン・パランツ)作

オリジナルは91年 ロッテルダム Lemniscaat
B+ 小口シミ カバーなし

クマじいさんはチョウチョやガを集めています。
アミでつかまえてきては、眺めて楽しんでいます。部屋にはたくさんの種類のチョウやガが飾られていました。
ある日、昼寝から目を覚ますと、見たこともないような美しいガが飛んでいます。
「新発見だ!」おじいさんはアミをとりにいきますが、ガは森の中へ飛んでいきました。
ガを追っておじいさんが入っていると、ウサギが「何してんの?」と聞いてきました。
ガを追いかけていくうちに雲に乗ったり、いろいろ経験したおじいさん。
ついにチョウやガを追いかけてもつかまえないことにして…。

ニコラス・バン・パランツは1961年、スイスのジュネーブ生まれ。
ロスアンゼルスで広告関係を学んだあと、オランダに戻って美術をきわめ、本書は初の絵本。
アメリカ、ドイツ、フランス、イギリスなどでも出版されています。
ハードカバー サイズ天地24.8センチ×左右30.3センチ
スキャナーで読み込めないほど大きいので、画像は左右が切れています。




Sonrisa28 デンマーク Voksen(以下、表紙画像をごらんください)(大人のオリを作りましょ)
Ib Spang Olsen(イブ・スパン・オルセン)作・絵

オリジナルは90年 コペンハーゲン Gyldendal
B+ カバーなし

朝ごはん、おしゃべりしているのはカロリーナだけ。
ママとハンモックに乗った夢を見たと言っても、ママもパパも仕事に出かけるので大忙し。
先生たちも忙しくって、だれもカロリーナのお話は聞いてくれません。
下校途中、ひとりでのお留守番…カロリーナはなんだってひとりでできます。
だけど、知らないことがたくさんあって、だれか教えてくれないかなって思う。
あーあ、大人が一緒にいたら、全部教えてくれるのに。
お休み前に本を読んでもらっても、パパは忙しがってすぐ行ってしまうし。
いっそ、大人のオリ作っちゃおうかな…。で、中に入って一緒に遊ぼうかな。

イブ・スパン・オルセンは、1921年、デンマーク・コペンハーゲン生まれ。
子どもに絵を教えるかたわら、挿絵画家としてスタート。
リトグラフの手法を取り入れた素朴で柔らかい線の画風が特色。アンデルセン賞を受賞。
ハードカバー サイズ天地28.7センチ×左右20.4センチ




Sonrisa29 デンマーク Min Ulo! Min Ulo!(あたしのウロよ、ウロ)
Erik Hjorth Nielsen(エリック・ニールセン)作・絵

オリジナルは87年 Alma
B+ カバーなし

グリーンランドでは、獲物の動物の皮をはぐときに使うナイフを「ウロ」と呼びます。
これは、昔から語り継がれている欲張りばあさんとウロのお話です。
昔、グリーンランドのある村に親のいない兄妹がおばあさんと住んでいました。
冬のある日、男の子が白くて立派なアザラシをつかまえて村に帰りました。
走り出してきたおばあさんと妹に「僕、こいれで犬のための革紐を作るんだ」と言います。
ところが、おばあさんは自分のズボンをこしらえたくなりました。
そして、アザラシの皮をウロではぎながら、おまじないをかけます。
「あの子が紐を作ろうとおまえを切ったら、ピシリとはねて、目に当たれ。目を見えなくしておしまい」…。

エリック・ニールセンは画家として世界的に活躍中。
本書は、86年にグリーンランドを旅した経験にもとづいて描いたもの。
水彩とデッサンの組み合わせで、500年前の情景を表現しています。
ハードカバー サイズ天地21.5センチ×左右28.8センチ




Sonrisa30 スウェーデン Trollboken(トロール物語)
Jan Loof(ジャン・ローフ)作 Rolf Lidberg(ロルフ・リドバーグ)絵

オリジナルは84年 ストックホルム Carlsen
B+ カバーなし

トロール父さんがやっと目覚めたとき、雪はほとんど消えていました。
グーリと弟がタンポポとスミレを持って立っています。待ち遠しかった春がきたのです。
輝く太陽のもと、トロール一家はフィヨルドの水辺で遊びます。
「どうしていつまでも夏じゃないの? 冬なんて大嫌い」とグーリ。
でも、夏はとてもはやく過ぎていきます。大人たちは、早くから着々と冬の準備をします。
きびしい自然と共生しながら、愛情に結ばれて暮らすトロール一家。
きびしいトロールの冬もいつかは終り、また春がやってきます。

ジャン・ローフは1940年生まれ。絵本、コミックなどの作家、そしてイラストレーターとして知られています。
ロルフ・リドバーグは、画家であり、植物学者であり、自然保護運動の活動家でもある人。
作品は、北欧神話に根ざした地下に住む小鬼をテーマにしたものが多いのが特色です。
ハードカバー サイズ天地20.2センチ×左右26.5センチ




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