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Sonrisa(ソンリーサ)その1その2その3・その4・その5その6その7



英語以外の文字は表示しにくいので、
正式な書名・著者名などは画像写真をごらんください。





Sonrisa31 スウェーデン Per・IDA&MINIMUM(ペールとイーダとミニムン)
GRETHE FAGERSTROM(グレテ・ファーガストローム)GUNILLA HANSSON(グニラ・ハンスン)

オリジナルは77年、Skolforlaget
B+ カバーなし

7歳の女の子イーダと5歳の弟ペールは、18番地のアパートの5階に住んでいます。
ママもパパも働いています。ねこのスベアも家族の一員です。
今日のママはどなってばかり。別人みたいです。
「ママったら、どうしたの?」「悲しいの?」とイーダとペールはびっくり。
ママのおなかの中には赤ちゃんがいて、あと7か月たったら生まれると教えてもらいます。
赤ちゃんがどうして生まれるのか、どうやって赤ちゃんをつくるのか、
ママとパパは何回ぐらい性交をしたのか、避妊って何か、妹ミニムンが生まれたときのことなど…
イーダとペールは性について、いろいろ教えてもらいます。
「性について全部理解できなくても心配はいりません。話してあげる、そのことが大切なのです」
と書かれています。カラフルなコミック形式の絵本です。

グレテ・ファーガストロームは、デンマーク生まれ。スウェーデンで教育を受け、
長らく公的機関のメンバーとして性教育の分野中心に活躍しています。
グニラ・ハンスンは1939年生まれ。大学で美術を学んだのち、出版社のデザイナーに。
65年からフリーランスのイラストレーター。スウェーデンを代表するひとりです。
ソフトカバー サイズ天地29.8センチ×左右21.0センチ




Sonrisa32 ノルウェー Festen hos Skogkongen(森の王様のパーティー)
Louis Moe(ルーイス・モー)作・絵

オリジナルは90年、オスロ Det Norske Samlaget
B+ カバーなし

冬の森は雪だらけ。動物たちはふるえながらも、王様のパーティーを楽しいにして、その話題で持ちきりでした。
そして、ついに春。森の王様はパーティーの招待状を北極にまで出しました。
いじわるな人以外はみんな招待してもらえるのです。
さあ、いよいよ、みんなが待ちに待ったパーティーです。
「ま、すてき!」ねこの楽隊に続いて、すばらしいごちそうが運ばれてきました…。

ルーイス・モーは1957年、ノルウェーのアーレンダール生まれ。
1945年にコペンハーゲンで亡くなるまで、さまざまな分野のイラストレーションを手がけてきました。
彼の絵本は高価ですが、北欧はじめ世界各国で高い評価を受けました。
本書は1921年に初出版されたものです。
ハードカバー サイズ天地26.6センチ×左右29.6センチ




Sonrisa33 フィンランド VILLI TIE(ヤマネのしごと)
Esko-Pekka Tiitinen(エスコ・ティティネン)作 Tuula Tiitinen(ツゥーラ・ティティネン 絵

オリジナルは88年、フィンランド クオピオ Kustannuskira Oy
B+ カバーなし

粉雪が舞う冬の夜空に、三日月が出ています。
ヤマネの子どもは「森の向こうのきらきらした町へ行くよ」と言います。
「明るいだけじゃないのよ。こわいことだってあるのに、なぜ行きたいの?」と
母親に聞かれて「仕事を探すんだよ」と答えます。
憧れの広くて自由な世界へ飛び出したものの、怖い思いもたくさん。
ハリネズミ、ホタル、キツネらと出会って、さまざまな経験をして…。

エスコ・ティティネンは、1956年、フィンランドの小さな村スウォネヨキ生まれ。
絵を描いたツゥーラは、彼の姉で1948年生まれ。共同で絵本を何冊か作っています。
繊細な寒色を駆使して、大自然のきびしさと、そこに生きるものたちのぬくもりをみごとに描いています。
本書1冊をお求めになりたい方は、88年の洋書絵本の棚にありますので、どうぞ。
ハードカバー サイズ天地26.0センチ×左右22.0センチ




Sonrisa34 ロシア(旧ソ連)(書名・著者名は表紙画像をごらんください)
(銀の皿と熟したリンゴ) オリガ・コンダコーワ 絵

オリジナルは87年、Mockba
B+ カバーなし

「金で作ったワシが空を飛ぶ」「銅の国 銀の国 金の国」「銀の皿と熟したリンゴ」「マロースじいさん」の4篇。
表題作は、むかしむかし、あるところにじいさんとばあさんが住んでいました。
ふたりには3人の娘がいました。上のふたりはおしゃれで遊び好き。
3番目の娘マーシャは、控えめで無口でしたが、目は輝いていました。
ふたりの姉は仕事嫌いのなまけものでしたが、マーシャは朝から晩まで働きづくめ。
あるとき、市場に出かける農夫から好きなものをみやげて買ってあげると言われて、
上のふたりは絹の布と赤いビロードを、マーシャは熟したリンゴと銀の皿をもらいます…。

オリガ・コンダコーワは1939年、ウクライナのキエフ生まれ。
映画スタジオ、出版社勤務を経て、イラストレーターとして活躍。
36冊を超える(91年時点で)著作を発表し、世界で高い評価を得ています。
ハードカバー サイズ天地28.2センチ×左右21.6センチ




Sonrisa35 チェコ(旧チェコスロバキア)(書名・著者名は表紙画像をごらんください)(小鳥のクラビズニャーク)
ヴァーツラフ・チトヴルテック作 ガブリエラ・ドゥプスカ 絵

オリジナルは88年、ALBATROS
B+ カバーなし

むかしクラビズニャークという名の鳥がいました。
なぜかわかりませんが、この鳥は少しスズメに似ています。少しクジャクにも、また少しカラスにも似ていました。
中庭でエサを食べているスズメたちのところへ行くと「クジャクのところへ飛んでゆけ」と言われます。
クジャクのところへ行くと「カラスくん、何が欲しいの? おまえははぐれものかい?」と言われてしまいます。
野原ではカラスたちが向かってきて「あのスズメをやっつけろ」。
クラビズニャークは木にとまって「僕には友達がいない」と悩みます。
賢いフクロウや月に忠告をもらったクラズビニャーク。
しかし、いざクジャクの中に加わってみると、クジャクはものすごいうのぼれやでイヤになったり。
カラスになったつもりで子ウサギを食べようとして「カラスになるのはもういやだ。
おどしてばかりでいじわるだもの」と叫んでしまったり。
結局、クジャクにもカラスにもなりきれないまま、今度はスズメになって、スズメの群に混じってみて…。

ヴァーツラフ・チトヴルテック(1911-76)は、チェコスロバキアのプラハ生まれ。
図書館司書、ジャーナリストといて活躍し、第2次世界大戦後、児童図書作家に専念しました。
ガブリエラ・ドゥプスカは1915年、チェコスロバキア生まれ。
学校で美術を学んだのち、児童書の編集者に。40冊を超える著作のほか、
テレビの著名シリーズの作者としても知られています。
ハードカバー サイズ天地25.8センチ×左右19.7センチ




Sonrisa36 ポーランド O SMOLARCZYKU MARCINKU I OKRUTNYM MADEJU SPOD SYPNIEWA
(タールづくりのマルチェニクとシプニェヴォの悪人マディ)
NOWAK(ジヂスワフ・ノヴァク)作 エルジビュタ・ゴーダシンスカ 絵

オリジナルは88年、ワルシャワ NASZA KSIEGARNIA
B+ 小口シミ カバーなし

ザガイニツァという国の深い森の沼では、おそろしい危険が待ち構えていました。
沼の魔女や小悪魔たちがぼんやりした人の服にしがみついて、地下の王国へ引っ張り込もうと待ち受けているのです。
あるとき、タールづくりのバルトシの馬が足を踏みはずして、馬車ごと沼へ飲み込まれそうになりました。
バルトシは手綱を引っ張りますがムダです。すると突然、見たこともないような男が現れて「このたるの中は酒かい?」。
「とんでもない。タールですよ」と答えると「心配はいらない。わしが全部引き受けてあげよう。
だが、かわりに何をくれるかね?」と聞かれます。
「なんなりと。ああ、馬が沈んでいく…!」とあわてるバルトシ。
しかし、男が鋭く口笛をならすと、たくさんの悪魔たちが飛び出してきて、馬と馬車をすくったのです。
そして言います。「約束のものをもらおう。おまえの息子の魂をくれ」と。
バルトシは「いいでしょう。すぐにでもどうぞ」と言います。娘しかいないので、ほっとしたのです。
バルトシが4人の娘たちにこの話を聞かせて、日々が過ぎました。
そんなある日、一家に家族が増えることになりました。バルトシは大喜びしながらも悪魔の言葉を思い出して真っ青に…。
女の子でありますようにと祈りますが、生まれたのは男の子でした。
名前はマルチェニク。利口な少年に育って、ついに自分の魂を救うため、地獄へ出かける決心をして…。

ハードカバー サイズ 天地25.7センチ×左右19.6センチ




Sonrisa37 ハンガリー VAKKANCS SZETNEZ BUDAPESTEN(ブダペストのヴァカンス)
CSUKAS ISTVAN(イスツヴァン・チュカース)作 GAAL EVA(エヴァ・カール)絵

オリジナルは89年、ブダペスト MORA
B+ カバーなし

ここはテリア犬のヴァカンスが住んでいる部屋。ヴァカンスが退屈すると、飼い主のチューカスさんがお話を読んでくれます。
ヴァカンスはねことかくれんぼや追いかけっこをして遊びます。毛糸玉と格闘するねこを見ながら、チューカスさんはうとうと。
さあ、ヴァカンスの夢物語の始まり始まり。
ヴァカンスはプードルのお嬢さんが通りすぎていくのを見かけて、友達になりたくてどんどん追いかけます。
ヴァカンスの大冒険、そして、ブダペストの美しい街の模様を楽しめる、きれいでとってもかわいい絵本です。

イスツヴァン・チュカースは1936年生まれ。
大学で法律、美術を学び、詩を含む児童書の作家でもある一方、ラジオや映画などの劇作家としても活躍しています。
エヴァ・カールは1940年生まれ。芸術学校のグラフィック部門で学んだのち、イラストレーターとして活動。
これまで70冊の絵本を制作(91年現在)。テレビも含め、幅広く活躍しています。
ハードカバー 天地28.8センチ×左右19.7センチ




Sonrisa38 ルーマニア LIMIR-IMPARAT(リミール王)
IOAN SLAVICI(イオン・スラヴィッチ)作 ADRIAN IONESCU(アンドリア・イオネスク)絵

オリジナルは90年
B+ カバーなし

むかしむかし、たいへん貧乏な女と、リアという娘がいました。
リアは働き者で、お母さんより早く起きて、庭とニワトリ小屋の掃除をします。
歌いながら小屋の中をピカピカに磨いて、庭に出ると、さっきリアが歩いたあとにたくさん花が咲いていました。
そして悲しそうに歌います。「あなたは優しくきれいで、働き者。
けれど、あなたと結ばれる人は9年前から土の中。会えるまで長い旅」
それを聞いてリアは旅に出る決心をします。
長い旅に出て、朝から晩まで歩き続けて…。

大変ふしぎできれい&あやしい絵柄が魅力的な絵本です。
おそらく、ページをめくった人はだれもがその独自性に驚くことでしょう。
ハードカバー サイズ 天地34センチ×左右24センチ
スキャナーで読み込めないほど大きいので、表紙画像は上下左右とも少し切れています。




Sonrisa39 クロアチア(旧ユーゴスラビア)DJECAK I BUNDEVA(サーカスのカボチャ)
MARINO ZURL(マリーノ・ツゥール)BRANISLAV GLUMAC(ブラニスラフ・グルーマック)作
PRANKO BAHUNEK(ブランコ・ボーネック)絵

オリジナルは89年、MLADOST
B+ カバーなし

動物園の前で電車を降りて、パパが「入ろうか」と言います。
でも、トムは動物園のことはよく知っていたので、
「もっと遠くへ行きたいな」と答えます。
また電車に乗ると、サーカスの開催を呼びかけるピエロに出会います。
トムが「パパ、どうする?」と聞くと、パパもニコニコしながら「見に行こう」と答えます。
思いがけず、サーカスに参加することになったトム。
それ以来、頭の中はサーカスでいっぱい。トムはサーカスで働いて人気者になることを夢見ます。
庭にトムが育てた大きなカボチャがあったので、サーカスの人たちにプレゼントしようと思いついて…。
夢のように、きれいな色づかい。ため息が出るほど、美しい絵本です。

マリーノ・ツゥールは60歳代(91年当時)。詩人、ジャーナリスト、小説家、冒険家、船乗りなど多彩な活躍を続けています。
ブラニスラフ・グルーマックは50歳代(91年当時)の作家。主に大人向けの小説を書いていましたが、
子ども時代をテーマにしたものが多く、本書が初の児童用作品。
ブランコ・ボーネックはユーゴスラビアのザグレブ生まれの54歳(91年当時)。
故郷の町をテーマにした絵を描くことをライフワークにしている画家です。
ソフトカバー サイズ 天地24センチ×左右19.5センチ




Sonrisa40 ブルガリア The Wheatcake(パンケーキ)
ANGEL KARALIICHEV(アンジェル・カラリチェフ)作 Nikorai Alexiev(ニコライ・アレクセイエフ)絵

オリジナルは90年、SVYAT PUBLISHERS
B+ カバーなし

バヌとクネトは兄弟です。ふたりが遊んでいる間に、おばあちゃんはこっそりパンケーキを取り出して隠してしまいました。
かまどをのぞいたふたりは大騒ぎ。「大変! パンケーキが消えちゃった!」
パンケーキはぶるんと体をゆすると、どんどん転がっていきます。
バヌとクネトは窓に顔をくっつけて「パンケーキはどこ?」。
犬のブラッキーでも追いつけません。
パンケーキは原っぱを抜け、森へ。ハラペコのオオカミが待ち受けていました。
さて、オオカミはパンケーキを食べたのでしょうか?
そして、おばあちゃんがきのうのお話をまたしてくれて…。
絵柄がすばらしく個性的で、一目見たら忘れられないようなインパクトです。お話もユーモラス。

アンジェル・カラリチェフ(1902-1972)はブルガリアのストラシィーサ生まれ。
大学で化学を学んだのち、雑誌、新聞などに寄稿。作家としても多数の著作を発表しました。
ニコライ・アレクセイエフは1953年、ブルガリアのソフィア生まれ。
教師、画家、イラストレーターとして活躍しています。
ソフトカバー サイズ 天地21.5センチ×左右23.3センチ




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