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チェコの絵本たち


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ミルコ・ハナーク 2007年1月入荷分ミルコ・ハナーク その1ミルコ・ハナーク その2
新しめの本
動物と子どもと… その1・その2・動物の絵本 その1その2
SNDK 50年代ー60年代の絵本 その1その2
パノラマ絵本 ボード絵本とびだす絵本 アルティア 日本語版品切

動物と子どもたちというモチーフは、やはりチェコでも人気です。
1940年代、50年代、60年代…。社会主義体制のもとプロパガンダ的な絵本が多く見られた時期から、
民主化のもと作られた絵本まで。
時代の波をかいくぐって、動物と子どもよ、永遠に…ですね。

英語以外の文字は表示しにくいので、
書名・著者名など正確な表記は画像写真をごらんください。

■動物と子どもと…  そのほか■


cover品切れ 絵本 チェコ語版 PAN PUK Obrazky Oldr.Suchorad Skeho
3800円 プラハ NAKLADATEL EDVARD FASTR PRAHA 1941年 C 表紙・製本イタミ シミ

"PAN PUK"という名前の人形、そして、"Pani Pukova"という女の人形が主人公。
PAN PUKは田園で暮らす家族、子供たちからかわいがられて暮らしています。
子供たちとともに川や野に遊んだり、森にさまよったり…。
四季折々の田園、自然がきれいに描かれ、小さいカットに描かれた動物、
歯磨きなどの雑貨も1点1点、素朴でかわいらしい。
65年前の絵本です。製本のイタミがありますが、絵柄、活字、紙、本の体裁は古い絵本ならでは。
このあたたかみ、ぜひ味わってください。

ハードカバー 74ページ。サイズ 天地 26.5センチ×左右 21.2センチ

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cover洋書絵本 チェコ語版 KAPKA VODY(水のしずく)J.V.Pleva 絵・Frantisek Kalab
プラハ SNDK(STATNI NAKLADATELSTVI DETSKE KNIHY)1960年
3200円 C+ 背表紙上・下部イタミ 当時12.90コルナ

水を汲み少年、砂漠を行くラクダ…
1枚1枚のイラストに物語がたくさん秘められているように感じます。
どこかものがなしくも、美しいイラストが胸にしみます。
Frantisek Kalab(1908年〜1950年)はチェコ第2の都市ブルノで生まれて、ブルノで生涯を閉じました。

1ページ大のカラーイラスト6点、ページ上半分ほど見開きにまたがったカラーイラスト2点。

ハードカバー 56ページ。サイズ 天地 24.3センチ×左右 16.7センチ

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cover品切れ チェコ語版 POHADKY A POVIDKY pro male ctenare(みんな仲良し楽しい絵本)
Zpracovali Jarmila Hrebejkova,Irena Febianova,Anna Simanova

Statni pedagogicke nakladatelstvi 1957年 3600円
C 経年相応のいたみ カバーなし

1ページから見開き程度の短い物語がいっぱいつまった絵本です。
3匹の子やぎのような絵柄も見られます。
細い線、淡い色による彩色で、メルヘンワールドを愛らしく描いています。
何人かで文章を書いて、何人かで絵を担当しているようです。
ハードカバー 53ページ。サイズ 天地24.5センチ×左右16.8センチ

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covercoverチェコ語版 Cukrova rozpravka(しかけ絵本)
Napisala E.Gasparova 絵・L.Manasek

Mlade leta 1960年 3600円
C+ 経年相応のいたみ しかけいたみ カバーなし 当時の定価8コルナ

平和に暮らす少年。平穏な小鳥やうさぎ、動物たち。
でも、表ではトラクターが走り、プロペラ機が飛び、工場から煙があがっています。
開発が進んでいることを描いた絵本だと思います。
プロペラ機を見て、ヤギが驚いていますね。

丈夫な厚紙を使ったボード絵本です。
しかけを動かすと、トラクターが動き、プロペラ機が飛びます。
実は、ただ絵が左右に動くというだけで、こったものでもなんでもないのですが、
1960年の時点のしかけ絵本ということで興味深いです。
ハードカバー 10ページ。サイズ 天地16.2センチ×左右30.9センチの大型本

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coverチェコ語版 Kocour Pracicka(ねこの冒険)
Jan Grmela A.L.Salac 絵・Akademicky Malir

プラハ Khikupectvi Vojtech Seba Nakladatelstvi 出版年不明
3600円


ある日、カゴにいた4匹の子ねこたち。少女に助けれて、おうちへ。毛糸玉で遊びます。
やがて成長してサーカスへ、やがて海を行く船へ。
チェコ語はわかりませんが、話の内容はきっと良いと思います。
イラストとタイトル文字、背表紙などのバランスはじめ装丁のセンス、作りの頑丈さ、
吟味された体裁などから、編集者らが愛情をこめてつくった本だとわかります。

プラハの古本屋をぐるぐる回っていると、同じ本に出会うことがあります。
値段の違いは、状態のよしあしと大きく関係しています。
ちなみに、この本を買った古本屋は、全体的に値段が高め。しかしながら品ぞろえと本の状態がとてもよかったです。
本書も古いものだと思いますが、状態は良いです。ていねいに扱われて、無事に時代の波を渡ってきた本です。

イラストはいずれも1色で16カットほど。細やかにインクで描き込まれていて、きれいです。
ハードカバー 107ページ。天地20.4センチ×左右15.3センチ

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cover coverチェコ語版 Divoky Kun  Pod Kamny(ロバと少年)
CHRISTOPH HEIN  訳・Jiri Stach 絵・Stanislav Duva

プラハ ARBATOROS 89年  2300円
B+ カバーなし 当時の定価31コルナ

ロバ大活躍。海賊とたたかって、少年が海賊をみごとKOします。
フシギなキャラクターの男たち、そして、ナゾの女…。
奇想天外なストーリーのようです。
Stanislav Duvaの大変カラフルで、のびやかなイラストを楽しんでください。

CHRISTOPH HEINは、1944年生まれ。2003年「Willenbrock」という本を出版しています。
カラーのイラストが23点ほど。1ページ大のイラストが多く、見開きいっぱいのイラストも2点あります。
ハードカバー 153ページ。サイズ 天地24.3センチ×左右16.7センチ

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cover品切れ チェコ語版 Hleda se dedecek a babicka(少女と小鳥)
GEORGES COULONGES 訳・Vladimira Stepankova 絵・Denisa Wagnerova

プラハ ARBATOROS 90年  2300円
B+ カバーなし 当時の定価22コルナ

フランスの作家GEORGES COULONGESの作品をチェコ語に翻訳した本です。
3つのお話が入っています。
「Ptaci babicka」は、足がよくない少女が鳥と交流しようとするお話。
どうも、この家のねこがネックになるようですが…。

見返しの色が濃紺のインク色。本文のイラストはあでやかな明るい色づかい。
カラーのイラスト10点ほど。2色のイラスト20点ほど。
ハードカバー 天地24.4センチ×左右16.6センチ

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cover品切れ 洋書絵本 チェコ語版 PALMY TAM NEROSTOU(リンゴの木)JOSEF SEKERA イラスト Miloslav Troup(ミロスラフ・トループ)
プラハ Albatros 72年
2900円 C+ カバーヤブレ 当時18コルナ

Josef Sekaraは1897年生まれで1972年に世を去ります。これは遺作か、もしくはそれに近いもの?
ミロスラフ・トループ(1917年〜93年)はプラハで学び、1947年からフランスで活動。
1950年、チェコスロヴァキアに帰国。プラハに住んで、160冊以上の本の絵を手がけました。
75年にはその年のもっとも美しい本の賞を6度も受賞しています。好んで使用したのは石版画でした。
カレンダー、ポスター、旅行者向けのガイド、カタログなどのグラフィックのほか、
プラハの旧市街にある市庁舎のタペストリーなども手がけています。93年、プラハで亡くなりました。

1ページ大の版画が8点ほど。部分的に朱色があしらわれ、物語の世界を印象的に飾っています。
本体はクロス装に、リンゴの木に鳥がとまっている絵が型押しされています。
カバーはかなりヤブレがありますさりげない美しさが漂う本です。

ハードカバー 77ページ。サイズ 天地 24.5センチ×左右 17.5センチ R

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cover品切れ チェコ語版 pred usnutim(おやすみなさいのうた)
FRANTISEK HALAS(フランチシェック・ハラス) 絵 OTA YANECEK(オタ・ヤネチェク オタ・ヤネチェック)
プラハ albatros 72年
6500円 送料サービス B 表紙角イタミ カバーなし

詩人ハラスの詩に、ヤネチェクが挿し絵をつけた詩画集。
見返しは街並の上に広がる夜空の星たち。
左ページは主にモノクロの線画、右ページには渋くも優しい色づかいのイラストがたっぷり。
ねこ、うさぎ、鳥、森の小人たち…
ファンタジックなタッチとコミカルなタッチが混ざっています。
日本語版は『おやすみなさいのうた』(佑学社 金山美莎子・訳)。

Ota Janecek (1919年〜96年)は画家、彫刻家、イラストレーター。
1938年から1942年、プラハで学んだのち、1945年からパリに滞在。
ピカソやブラック、クレー、スーラの影響を受けました。
色がかもし出す効果をいかに引き出すかといった点ではとくにスーラの影響が
大きいようですが、のちに叙情的で独特の画風を築きあげました。
彫刻、本の装幀、切手やテキスタイルのデザインなど幅広く活動し、絵本も多数。
チェコでは小学校の教科書のイラストもずいぶん手がけています。
日本語版はおやぶんさかなバルバーロ「鳥のうたにみみをすませば」
「しあわせな王子」「ねむれる森の美女」など(いずれも絶版)。

クロス装 ハードカバー サイズ 天地 29センチ×左右 21センチ

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cover品切れ チェコ語版 Sipkova Ruzenka(ねむれる森の美女)
Josef Jelen 絵 OTA YANECEK(オタ・ヤネチェク オタ・ヤネチェック)
プラハ albatros 79年
5500円 送料サービス B カバーイタミ(角のあたりヤブレ)
カバーの背部分、裏側からテープで補修あと

おなじみのお話ですが、ヤネチェクがイラストを手がけると、まるで夢の世界のように幻想的。
柔らかな色合いが美しい、シックなアート本といった趣きです。
コミカルなタッチのイラストも遊びっぽく入っています。
お城や森の感じを見ると、プラハに旅しているかのような気分。
ほとんどの見開きに半ページから1ページ大のイラストが入っています。
カバーは折り目がだいぶイタんでいますが、本体は経年を考えると良好です。

本体クロス装 ハードカバー 63ページ。サイズ 天地 28.4センチ×左右 20.1センチ

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cover cover品切れ 洋書絵本 チェコ語版 APRILOVA SKOLA JIRI ZACEK イラスト・ADOLF BORN(アドルフ・ボーン)
プラハ ALBATROS 78年
3800円 Bー 背イタミ 本文少ヨゴレ 当時15コルナ

世界的に人気のアドルフ・ボーン。78年ごろ、どんなイラストを描いていたのかというと、こんな感じです。
アドルフ・ボーンは、1930年、オーストリアとの国境近いチェコCeske Velenice生まれ。
画家、グラフィック・アーティスト、コミック、映画製作でも活躍して、ひじょうに多作な人。
各国への旅が大好きで、人、動物、神話など混在させつつ、個性豊かな世界を繰り広げています。
ベースにあるのは、ユーモアのセンスと、あたたかみのあるタッチでしょうか。
ブラスティラヴァ世界絵本原画展で金のりんご賞受賞 。
日本語版は、ビーテクのシリーズ(ボフミル・ジーハ作 アドルフ・ボルン絵 童心社)
「ふしぎなでんわ」(ミロシュ・マコーレク作 アドルフ・ボーン絵 佑学社)など。

本書は各ページにだいたい1点ずつモノクロのイラストが入っています。カラーイラスト4点。
ほのぼのかわいらしいイラストもあれば、1コママンガのようなユニークなイラストも。
ハードカバー 68ページ。サイズ 天地 20.1センチ×左右 16.8センチ

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cover品切れ チェコ語版 PODARENY TROJLISTEK(少年少女、そして、ねこ)
Josef Spilka

プラハ CESKOMORAVSKY KOMPAS V PRAZE 1941年 4400円
C 経年相応のいたみ・よごれ

第2次世界大戦中に出版された、古い絵本です。
1938年にミュンヘン協定によって、ナチス・ドイツがズデーテン地方を併合。
チェコはボヘミア・モラヴィア保護領としてドイツに編入。
スロヴァキアは少しだけ独立を認められた保護国となり、チェコスロヴァキアが解体しました。

赤、緑、スミの3色刷り。
色黒の男の子、色白の女の子、ねこは仲良し。動物園でサルに帽子をとられそうになる少女。
サーカスの綱渡りをする少女とねこ。鳥にのって空を渡る少年少女…。
ゆかいな冒険が描かれています。
絵柄や内容は、この時代のものでも古さをまったく感じさせません。
今この手の本があったらきっと人気を集めると思います。
日本の文具メーカーあたりが飛びついてキャラクターグッズを作りそうです。

ハードカバー 42ページ。

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cover品切れ チェコ語版 JAK SE HONZICEK POLEPSIL(アリの国へ行った少年)
H.Halirova Mazacova

NAKLADATELSKE DRUZSTBO MAJE PRAZE 1947年 3700円
C 経年相応のいたみ・ヤケ・よごれ 表紙はがれ 綴じ糸ゆるみ・切れ カバーなし

第2次世界大戦終結後、まもなくに出版された古い絵本です。
仲間となじめずに一人遊びをしていた少年。
アリをいじっているうちに、少年もアリの仲間になってアリの国へ…。
ほかのアリたちと一緒に獲物を運んだり、アリのお医者さんに治療してもらったり、さまざまな冒険をしていきます。
アリの世界でどんなことが起こるのでしょうか?

1945年、第2次世界大戦でドイツが敗北したことによって、チェコスロヴァキアが独立。
1946年に共産党が第一党になり、共産党主導政権になります。
その後、社会主義政策が急ピッチで進んでいきます。そんな時代の絵本です。
色合いは、日本の昭和前期の絵本とよく似ていて、ひじょうに深みがあります。
カラーのイラスト 1ページ大8点。点数こそ多くはないですが、1枚1枚のインパクトが強いです。
ハードカバー 79ページ。サイズ 天地24.5センチ×左右17.3センチ

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covercover品切れ チェコ語版 POHADKY(動物の国)
K.Cukovsky 絵・M.Marcanova

NAKLADATELSTVI ARS DOLEZAL A STEINBRENER,N.S.JAROMER 1948年
4400円
C 経年相応のいたみ・シミ ページはずれ カバーやぶれ

第2次世界大戦後、社会主義政策が急ピッチに進んだころの古い絵本です。
虫の楽隊の話、勝手に動く道具の話、ドリトル先生のような
動物のお医者さんの話、人食いワニの話など。
ナンセンス色が強いイラストもちりばめられています。

1ページ大のカラーのイラストが6点。
1色のブラウン色のイラストが多数あります。
ハードカバー 60ページ。サイズ 天地24.3センチ×左右17.4センチ

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cover品切れ チェコ語版 U MAMINKY(ママに)
K.PLICKA-F.VOLF JOSEFA LADY(ヨゼフ・ラダ) 絵・Alena Ladova(アレーナ・ラドヴァ)

プラハ Albatros 1970年 3600円
B 経年相応のいたみ カバーなし 当時の定価32コルナ

表紙はシックな麻の布貼りに、イラストの刻印。
表紙をめくると、見返しには色とりどりの動物の顔がいっぱい描かれています。
詩や童謡がおさめられ、おなじみのタッチのかわいらしい動物や人のイラストがいっぱい。
太めの線に、パステルカラーの彩色がきれいです。
イラストは、ヨゼフ・ラダの娘であるAlena Ladovaによるものです。
父親の持ち味をそのまま受け継いで、より柔らかくかわいらしい線ですね。

余談ですが、この本を買った古本屋で会計してもらったら、店のオヤジさんがおもむろに
「Tata(パパ)はなんたら、Mama(ママ)はなんたら」と絵本の文章を読み聞かせてくれました。
カラーのイラスト42点以上。
ハードカバー 132ページ。サイズ 天地28.2センチ×左右20.7センチ

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cover cover品切れ チェコ語版 Jak si Slavek nacaroval duboveho muzicka(どんぐり小人の物語)
Vaclav Ctvrtek(ヴァーツラフ・チトゥヴェルテック) 絵・Jan Cerny

プラハ ARBATOROS 76年  2400円
B 経年相応のいたみ カバーなし 当時の定価17コルナ

主人公の少年のもとへやってきて、訴える小人。赤いチョッキの上にドングリのジャケット。
葉っぱの帽子をかぶっています。
佐藤さとる「だれも知らない小さな国」のように小人が少年に助けを求めにきた物語かもしれません。
チェコ版 コロボックル…?
大きな赤いリボンをしたガールフレンドがかわいいです。
この少女の飼いねこが、小人をくわえている絵柄があります。小人を救っているのかな?
犬も登場します。イラストがかわいらしいので、眺めてお話を想像してみてください。

Vaclav Ctvrtekは、1911年、チェコスロヴァキア出身。
アニメーションの原作なども手がけています。
Vaclav Ctvrtek原作 Radek Pilar(ラデック・ピレル)絵の「Cipisek」シリーズは、
帽子をかぶった男の子が主人公。アニメ化されて、人気を呼んだようです。

カラーのイラスト20点ほど。
ハードカバー 90ページ。サイズ 天地20.1センチ×左右17.1センチ

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cover品切れ チェコ語版 VOJTA A MEDVED PETR(VOJTAとクマのピーター)
Vera Adlova 絵・Valerie Chaloupkova

プラハ ARBATOROS 82年 3300円
B 経年相応のいたみ カバーなし 当時の定価20コルナ

どこか憂いをひめる少年VOJTA、そして、クマのピーターの物語です。
Vera Adlova(1919年〜1999年)は、今はもう亡き人。
Valerie Chaloupkovaの描くキャラクターの目は、見ているだけでなんだかウルウルきてしまいます。
美しい色づかいと繊細な表現力で、一度見たら忘れられません。
76年に田島征三さんが「チェコスロバキアの出版状況を考えると、この国のイラストレーターたちが
気の毒でならない。一冊の本がその絵を描いてから二年後出版されれば幸運なほうであって、
四、五年先に本になるということもよくある。…その出版計画のあまりにも官僚的な
やり方にはあきれてしまう」と書いています。82年でも、それほど状況が変わっているとは
思えないので、この本にしてもよくぞ作られたのですよね。

カラーのイラスト20点ほど。
ハードカバー サイズ 天地24.3センチ×左右15.7センチ

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covercover品切れ チェコ語版 Lenka a BOB(レンカと犬のボブ)
HELENA SMAHELOVA 絵・Dagmar Berkova

プラハ ARBATOROS 83年 2400円
B 経年相応のいたみ カバーなし 当時の定価16コルナ

少女レンカの家にやってきた子犬のボブ。ボブは遊びざかり。
レンカの大事にしていた人形の手足は食いちぎるし、インクはこぼすし、大変なことに。
悪気がないのはわかっているけど、ときにはイヤになります。
だけど、やっぱりかわいいんですよね。

バケツをかぶってとれなくなる子犬、甘えようとする子犬の背を向ける少女(後ろ姿の絵が切ない)…
愛らしいイラスト満載です。
ほとんどページにカラーのイラストが入っています。5分の1ページ大から1ページ大まで。
子犬のカットを動きがある感じでデザインしてあるのが楽しい。
Dagmar Berkovaは女性。1947年にルイス・キャロルの絵本を手がけ、
60年代70年80年代とアンデルセンの絵本も多数出版しています。

ハードカバー 27ページ。サイズ 天地26.1センチ×左右19.9センチ

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品切れ
チェコ語版 SLABIKAR(スペルのお勉強ブック)
OTA JANECEK(オタ・ヤネチェク)絵

プラハ SPN 73年
2400円 B- 見返しのどイタミ  本文鉛筆書き込みあり カバーなし

ヤネチェクは、本国で画家としても有名で、個展などもしばしば開催されてきました。
パステルによる、ほわほわっとした、あたたかく優しい色あいが独特です。
ニワトリの模様、布団の柄、ねこの顔、カタツムリや蝶の柄、ティーセットの柄など、細かい描き込みがみごと。
日本語版の絵本は、ねこの表紙の「おやすみなさいのうた」(フランチシェク詩 佑学社 79年)、
幻想的な絵柄で、内容は風刺に富む「おやぶんさかなバルバーロ」(佑学社 83年)など。
いずれもぜひ復刊してほしいものです。

本書はチェコの子どもが文字やスペルを覚えるための本です。
小さな子どもが退屈しないで、楽しく勉強できるように絵がいっぱい。
つまり、ヤネチェクの絵をたっぷりお楽しみいただけます。
鉛筆でお勉強したあとがあり、ほほえましい。消すのが惜しいので、そのままにしてあります。
ハードカバー 天地25.3センチ×左右21センチ



品切れ
チェコ語版 makovy muzicek(ポピーの小人)
Frantisek Nepil(ネピル)・文 Josef Palecek(ヨゼフ・パレチェック)・絵

プラハ Albatros 76年
2400円 C 表紙少シミ 本体と背表紙はずれ カバーなし

おじいさんとおばあさんがポピーの実を見つけます。
あたたかいおうちにはクリスマスツリー、そして、ぬくぬく眠っているねこ。
やがて、お部屋でポピーの実がはじけて、中からかわいい男の子が…。
見返しには、ポピーの花がいっぱい描かれています。

パレチェックは、1932年、チェコスロバキア生まれ。
プラハの大学で美術を学んでから、フリーのグラフィックアーチスト、画家、イラストレーターとして活躍。
自作の絵本を色で語る「視覚芸術」と考えている彼の76年作品。
まだ表紙にクレジットも入っていません。パステル色中心の優しい色合いで、近年の作品とは趣が異なります。
少年少女、ねこ、シカなどの動物、花や木など植物のかわいい絵がいっぱいです。
花柄のねこ、水玉模様のカタツムリ、チェックのフクロウ、幾何学模様のクモやコウモリ…。
常識をくつがえすPOPな絵柄をお楽しみください。
絶版。本体と背表紙がはずれているのはご了承ください。
ハードカバー 天地26.2センチ×左右19.7センチ



品切れ
チェコ語版 MY DVA DOMA(私たちふたり、おうちで)
Jana Cervenkova・文 Alena Ladova・絵

プラハ Albatros 76年
2000円 B- 本文シミ カバーなし

扉をあけると、ケンカしている男の子と女の子と、耳をふさいでいる犬の絵柄。
ほかほかの焼きたてパンをおいしそうに食べるねこ。
ミルクをおいしそうに飲むねこたちを楽しそうに眺める男の子と女の子の絵柄など。
チェコ語はわかりませんが、表情豊かな少年少女、そして、動物たちがイキイキたくさん描かれています。
絵柄は、カラーとモノクロと半々ぐらいずつ。

ハードカバー サイズ天地20センチ×左右17センチ



品切れ
チェコ語版 AHOJ,NEBE!(ハロー、お空)
Bozena Vetrovska  Jolanta Lyskova

プラハ ALBATROS 82年 2300円
B- カバーなし

街が寝静まり、ねこがうろつく時間帯。
そんな晩のファンタジックな出来事を描いた絵本です。
モノクロで描いた見開きいっぱいの絵など、幻想的でいながら、
とてもかわいらしい世界をお楽しみいただけます。

Jolanta Lyskovaは、76年、アニメフィルム「Mokra pohadka 」(The Wet Fairy-tale )
のデザインも手がけています。

ハードカバー 天地19センチ×左右20センチ




品切れ
チェコ語版 Od houslicek po buben(楽器のすべて)
VACLAV FISCHER ILJA HURNIK  絵・KAREL FRANTA レコードつき

プラハ ALBATROS PRAHA 87年 2300円
B- カバーなし よごれ・イタミ

表紙だけぱっと見ると一見地味そうですが、中を開くと、なんて美しい絵本。
表紙をよく見ると鳥が見えますよね。こういう感じの動物があちこちに描かれています。
ビオラ、バイオリン、コントラバス、フルート、クラリネット、
ファゴット、チューバ、サックス、チェンバロ、ピアノ、ハーブ…。
弦楽器、管楽器から打楽器まで、楽器の魅力を伝える本です。
楽器ひとつひとつ愛情をこめて、あたたかみのあるタッチで描かれています。
チューバの縁にとまっているツバメたち、楽器を演奏するねこや犬、クマなどの動物たち&人物…。
くすんだ感じの深みのある色合いが美しい! レコード(45回転EP)2枚つきです。

カレル・フランタは子どものころから趣味が2つありました。
ひとつは絵を描くこと、もうひとつは音楽です。
15歳のとき初のイラストが世に出て、Prague Academ of Fine Art在学中も含め、
ずっとずっとイラストを描き続けていますが、どちらがどうと比べようもないぐらい音楽も愛しています。
個性を尊重するがゆえ、原型には忠実に、あまりデフォルメしないのが特色。
100冊以上の本の絵を描いています。もっとも美しい本に授与される賞ほか、多数受賞しています。
ハードカバー 天地19.2センチ×左右20.5センチ




cover品切れ  洋書 Dolfboten-Kalender 1923(1923年のカレンダー手帖)
3200円 Bー 背イタミ 小口シミ

プラハの古書店で入手しました。
1923年のカレンダーブックです。予定を書き込む欄には、鉛筆でいろいろ書き込まれています。
書き込んである内容はよくわからないものの、当時の暮らしぶり、人のぬくもりを彷彿とさせます。
また、単にスケジュールの記録帳というだけでなく、読みもの、写真も満載です。
植物の構造、牛のお乳のしぼり方を詳しく記したページも。
紙は決してよい質とは言えないながらも、これほどきれいに印刷できる当時の技術には驚かされます。
ゴシック系の活字(ドイツ文字、ひげ文字)が美しい。広告ページも見ごたえ充分です。

ハードカバー 207ページ。サイズ 天地 23.4センチ×左右 16.7センチ

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cover品切れ 絵本 おんなのことあめ ミレネ・ルケショバー文 ヤン・クドゥラーチェク(Jan Kudlacek)絵 たけだゆうこ訳 ほるぷ出版 77年 
2800円 B カバーなし

オリジナルは74年。プラハ・アルバトロス社から出版されたものの日本語訳。
おんなのこがだあれもいない道を歩いていたら、あめにであいました。
「あめさん いっしょにいらっしゃい。ね わたしのうちまで」
あめがいえのなかにはいろうとすると、ぱたん! 戸がしまってあめはおいてきぼり。
「おじょうちゃん! おじょうちゃん!」
最初のうち、きれいではあるけれどもさびしそうだった雨粒の色。
女の子との心の交流を通して、次第に明るい七色になってきれいにきれいに降り注ぎます。
あめがたのしそうにふっています。あめがしあわせそうにふっています。
ルケショバーの文章、クドゥラーチェクの絵、竹田裕子さんの訳…三位一体となって生まれた、奇跡のような絵本。

ヤン・クドゥラーチェクは1928年生まれ。71年、ラプチッヒの国際図書展で銅賞。
ブラスチラバの児童書展 絵本部門で金賞。72年「チョウさんさようなら」でイタリアのボローニアで特別賞を受賞。
幻想的な描写、繊細で美しい色づかいは他の追随を許しません。
水の中の世界、ぎょろっとした目をした魚やカッパを描いた絵本は不思議な魅力にあふれています。
この作品は、とりわけ日本人好みなのでは?
「ゆきのおうま」「おんなのことあめ」「ちびむしちゃんのさんぽ」など日本語版は、
いまやなかなか入手が難しそう。お持ちの方、よろしかったらお譲りください。

ハードカバー 天地24.5センチ×左右26センチ



covercover品切れ とび出す絵本 ねむりひめ 編訳・だ・かぽ同人 イラスト・V.kubasta  岩崎書店 66年(昭和41年)2刷
2900円 C シミ イタミ多いです 当時380円

この類の本の宿命というべきか、仕掛け部分にかなりイタミが目立ちます。欠けているパーツもあります。
ですが、チェコスロヴァキア プラハ Artia社のもの。イラスト V.kubastaです。なんと日本語版です。
普通の古書店なら処分してしまいそうなぐらいイタミがあります。ですが、当店はこの本を救いたいです。
お好きな人にはたまらない品かと思いますので。理解いただける方のもとにどうにか無事お渡しできればと願っております。
活版の文字がこの時代ならではの味わい。色はやはりチェコスロヴァキアならではの風合い+年月を経た色味。
補修はできそうにありませんので、ご注文の場合は、イタミはご承知のうえでお願いいたします。
仕掛け部分は多少つらいですが、そのほかのイラストはたっぷりお楽しみいただけると思います。

サイズ 天地 21.3センチ×左右 26.4センチ




cover品切れ 洋書絵本 CINDERELLA Pop-up Picture Story(とびだす絵本 シンデレラ)Illutrations by V.kubasta
England Brown Watson チェコスロヴァキア Artia 72年 Reprinted 1988
2600円

おなじみ、シンデレラです。
もともとはチェコスロヴァキア(当時)Artia社で出版されたもの。
チェコの絵本は、60年代、すでに仕掛け絵本が作られています。
本書では、見開きごとに、みごとな立体画像をお楽しみいただけます。
最終見開きでは、テーブルクロスのかげにかくれた黒ねこ、もしくは犬を引くとワイングラスを持った貴族が動く仕掛けです。
その英訳版なので、テキストは読みやすい英文です。中ページは、チェコならではの深みある色合い。

サイズ 天地 20センチ×左右 26.2センチ

2009年3月入荷分2008年9月入荷分
ミルコ・ハナーク 2007年1月入荷分ミルコ・ハナーク その1ミルコ・ハナーク その2
新しめの本
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